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僕はただ青空の下で人生の話をしたいだけ

僕はただ青空の下で人生の話をしたいだけ

僕はただ青空の下で人生の話をしたいだけ

作家
辻内智貴
出版社
祥伝社
発売日
2012-10-11
ISBN
9784396634018
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僕はただ青空の下で人生の話をしたいだけ / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

辻内さんはやっぱりいいなあ。この人の小説を読んでいると心がじんわりと温かくなる。これまで出会った人達のことをなぜか思い出して、懐かしさがこみあげてくる。「A Day」という連作と3つの短編が収録された本。辻内さんらしき中年の作家が出てくる連作の「A Day」が良い。中年作家のゆるい生活を描きながら、さりげなく人の生と死を浮き彫りにしている。笑えるところと泣けるところが絶妙にブレンドされていた。登場人物一人一人に優しい眼差しが注がれており、その優しさは辻内さんのお人柄から来るものだ確信できる。

2016/04/02

miyumiyu

他の作品とはちょっと違う、おじさんのつぶやきみたいな感じで、やはり「生きるとは?」を問い掛けてる。プフッと笑ってしまうところもあるけど、孤独と寂しさが伝わってくる。人生は人それぞれ違うけど、見上げる青空は同じもの。辻内さんの作品を読むと、そんな気持ちになる。

2013/07/30

紅香@新刊購入まで積読消化あと3冊⭐︎

復興が急がれるのは町並みなのだろうか、心なのだろうか。見えない『心』『時間』『生と死』『幸福』が垣間見えたいつかの7日と3つの短編集。。押し付けることもなく、説教じみてもいない。熱さもないのに、とても深く心を揺さぶられる。これは途方もなく大切な問題提起。何かを置き去りにしてる喪失感。その正体を浮き彫りにして、でも決して置き去りにしない筆者独特の優しさに包まれる。ふと寂しくなったとき、失くした欠片があった!と青空の下で私もただあなたに報告したいだけなのだ。どう?ちがうのかな?と寄り添いたい、それだけなのだ。

2019/11/16

ぺんぎん

「A DAY」はエッセイかと思ったけど自分と重ねた話っぽくていろんなこと考えてしまう。人生とか死ぬこととか。最後の「君の幸福は僕の幸福」の優しさがじんわりと温かくて好き。「10冊目」となる次の作品、気長に待ち続けます。

2013/04/06

アキ

老人に「なれる」自信もなく、振り返れば、若者であるべき年齢の時に若者ですらなかった気がするという中年作家の辻内さん。居場所のないまま生きることに自らOKを出すその人生観。そんな辻内さんと自分とは元は同じ人間だったかも(?)しれず、ただどこかで袂を別つことになっただけのような気にもなり…。だからか、遠い記憶や忘れ物にふと気づいて振り返るように、辻内さんの佇まいや書くものが、何やら切なくも安らぐような気分、郷愁に似た匂いを運んでくる。辻内氏の一つ下という同世代感の心地よさも、勝手にそう思わせるのかもしれず…。

2016/04/22

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