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脱貧困の経済学 (ちくま文庫 い 76-1)

脱貧困の経済学 (ちくま文庫 い 76-1)

脱貧困の経済学 (ちくま文庫 い 76-1)

作家
飯田泰之
雨宮処凛
出版社
筑摩書房
発売日
2012-09-01
ISBN
9784480429780
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脱貧困の経済学 (ちくま文庫 い 76-1) / 感想・レビュー

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しょうじ@創作「熾火」執筆中。

【13/05/24】両氏については、共に初めて読んだもの。合理化が進むので、何もしなければGDPは2%ずつくらい減るらしい。したがって、その分を吸収する経済成長が必要と飯田氏が述べていたと記憶しているが、どうだったかな。これを読んだ当時でさえ、既にタイムラグを感じていたので、今再読しても、なおさらそう感じるだけではかろうか(18/08/20)。

2013/05/24

猫丸

いちばん衝撃を受けたのが、飯田氏がベーシックインカムを「ベーカム」と略していることだったりする。ベーカムといえばポータブルVTR、のイメージが更新された。雨宮氏の所論はあちこちで断片的に目にすることがある程度。そこからは山本太郎氏と同じ匂いを感じる。人の良さを悪い大人に利用されている感じ。最賃や雇用形態に法的規制を導入する主張はかなりスジが悪い。徹底した自由競争市場がネオリベと同一視されているのも気になる。とにかく国家の干渉域を拡大する方策は、市場原理の及ばぬ領域に局限さるべきであると考える。

2019/12/20

きーさん

前衛・後衛のバランスが絶妙なダブルスのような対談本。貧困の最前線を見てきた雨宮氏の素朴であっても的確な質問に、飯田氏が「失われた20年」の背景を経済学的に解説しながら、不況や貧困にまつわるウソや誤解をピシッと指摘するところが痛快。自己責任大好きな「新自由主義」よりも「うしろ指さされるようなヤツは救済しない」という「日本的な『世間』」の方が恐ろしい…というのは妙に納得した。意外にも経済学者らしくないスタンスに苦労人の飯田氏らしい人情味が感じられた。古さを感じないどころか問題の根深さにため息が出てしまう一冊。

2013/05/16

おおかみ

ともに75年生まれの二人が見てきた、最悪な日本経済。その解釈が大幅に異なることはなく、雨宮処凛のストレートな主張について飯田泰之が経済学的アプローチから解決策を模索する――という対談が着々と進められる。貧困問題に関心を示してきた読者、あるいはリフレ派の議論に触れてきた読者ならばそこまで真新しい内容でもないだろうが、論点整理には有用。重要な記述は少なくない。

2012/10/27

Nさん

貧困・労働問題に関して、活動家の雨宮氏の質問に経済学者の飯田氏が答える対談形式。運動側が要求する「最低賃金の引き上げ」は企業に税金を課すことと同じ。技術代替・海外移転を促進してしまう。また「日雇い派遣の禁止」は日雇いでしか生活できない人を路頭に迷わせるジレンマを抱える。飯田氏は「規制」ではなく「成長」が労働者を救うという。なぜ成長が必要か?その根拠となる考えが「2%仮説」というもの。つまり人は放っておいても年間2%程度の効率化を達成する。その2%分を経済成長が受け止める必要があるという。(→続く)

2020/11/22

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