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千駄木の漱石 (ちくま文庫 も 11-11)

千駄木の漱石 (ちくま文庫 も 11-11)

千駄木の漱石 (ちくま文庫 も 11-11)

作家
森まゆみ
出版社
筑摩書房
発売日
2016-06-08
ISBN
9784480433589
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千駄木の漱石 (ちくま文庫 も 11-11) / 感想・レビュー

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Willie the Wildcat

街を基軸に、氏と作品を振り返る。嫌いだから住む千駄木?!いやいや、犬・豚・無作法・悪戯・教鞭など、言葉とは裏腹に日々を楽しむ氏の姿を随所に垣間見る。しかも狸伝説?!鴎外との対比では、氏/鴎外/子規、三つ巴の感のある相互”批評”の件。但し、鴎外主宰「めさまし草」に氏が句を投稿したり、子規句会に両者が招かれるなど、敬意をもった健全なライバル関係という感。何度目にしても笑うのは、三重吉の長文の手紙の”泥棒顛末”。(笑)なお、数々の地図の挿絵に時代の温かみが溢れ、巻末の『千駄木縁の著名人リスト』も一見の価値あり。

2018/11/15

はれひめ

谷根千と言えば森まゆみさん。夏目漱石が嫌々英語教師をしながら「猫」等を執筆していた千駄木での四年間の暮らしを紐解く。漱石の弟子へと家族への態度の違い等面白いエピソード満載。著者が漱石をバッサバッサと斬る様は小気味良い。「月が綺麗ですね」団子坂を散歩しながら囁いてみたくなる。

2016/08/06

chanvesa

「人間ハ食ッテ居レバソレデヨロシイノサ」(44頁)という漱石の、「十分だ」という境界線をどこに引くかという人生観に、共感と尊敬を覚える。大きな家を買わず、貸家での生活で生涯を終える。単行本あとがきに「漱石はしきりと定業五十年と言ったが、まさにそのとおりになった。医薬と栄養で日本人の平均寿命はあと三十年ほど延びたけれど、五十をすぎたらもうけものと考えた方がいいかもしれない。…菫程な小さき人に生れたし という漱石の句に心引かれる。」(319頁)は全くその通りだと思う。

2024/05/19

tsu55

谷根千は好きなので、休日などカメラ片手に散策したりします。なので、この本に出てくる地名のなかにも「あゝあそこか」とわかるものがあり、なんとなく親しみを感じました。もっとも、漱石の時代と現代とでは、景色がまったくちがうのですけれどね。

2017/04/05

もだんたいむす

作中で、作者が「なんで漱石は家族に優しくできないの?」と何度もボヤいているのが大変愉快でした。★★★★★

2017/03/11

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