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母は死ねない (単行本)

母は死ねない (単行本)

母は死ねない (単行本)

作家
河合香織
出版社
筑摩書房
発売日
2023-03-13
ISBN
9784480815705
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母は死ねない (単行本) / 感想・レビュー

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ショースケ

母とは、母性とは何か。この本ではいろんな母親が紹介されている。事故や事件で子を亡くした母親。障害を持つ子を産んだ母親。ママ友との人間関係で、ボロボロに傷つき自死を選んだ母親。同性のパートナーと共に子どもを育てる母親。彼女たちは、母という理想と現実とのギャップに苦しみ、社会からの視線に自らを呪縛している。不完全でもいい。これが親子の在り方だというものは存在しない。事件で亡くなった我が子の流した血を拭き取った母親の場面は涙した、私も息子がいる。自分の命より大事な息子のためなら喜んで死ねる。読後改めて強く思った

2023/04/16

モルク

母と一言で言っても様々な母の形がある。そこに母とはこうあるべきという呪縛があるのも事実である。子供が小さい頃はこの子のために今は死ねないと思った。母を介護しているときは母を残して先に死ねないと思った。本書に出てくる母の中でもキャンプ場で行方不明になった美咲ちゃんのお母さんの話がずしんときた。あの時ほんのちょっと目を離さなければ、ついていってあげれば…いろんな後悔で心はズタズタなのに更に追い討ちをかけるネット民。だけど朝に希望を持つ姿、その決意に心奪われた。

2023/07/01

fwhd8325

母という存在をこれほど強烈に感じたのは初めてかもしれません。母性という表現とも違う、まさに本能から起きてくるものなのかもしれません。山梨のキャンプ場で起きた美咲さんのお母さんの章は、事件も記憶にあっただけに、とても強く響きました。

2023/10/11

ゆみねこ

母であること、母に対しての理想と現実とのギャップ。様々な母を取り上げたドキュメントは、つい最近報道された事件事故の当事者も取り上げられていて読むのが苦しかった。「かくあるべき姿」に囚われる不幸、母もまたひとりの人間、理想と現実の間で悩みもがく母は私もまたそのひとり。河合香織さん、初読み。

2023/04/16

ネギっ子gen

【母たちが「かくあるべき姿」があると思いこむ背景には、それぞれの問題だけが存在するのではない。母も子も、社会からの視線によって自らを呪縛していた】『セックスボランティア』の著者が、「かくあるべき」という無意識の規範に絶えず傷つきながらも生きようとあがく母と娘たちの声を、丁寧に聴き取ったノンフィクション。<本書で出会った母たちの背中は一貫して、母は、人は、弱くても、不完全でもいいということを伝えてくれたように思える。母であることの美化も卑下も必要ない、かくあるべき親子も家族もないことに気づく道標だった>。⇒

2023/05/31

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