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銀色の国 (創元推理文庫)

銀色の国 (創元推理文庫)

銀色の国 (創元推理文庫)

作家
逸木裕
出版社
東京創元社
発売日
2023-02-20
ISBN
9784488471217
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銀色の国 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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えみ

逃げ込んだ先が、仮想現実の中だったとしても「自分」という個体自体がなくなるわけではないというジレンマ。犯罪の香りが漂う「銀色の国」。しかし現実世界に居場所を失くした者たちにとってのその場所は、天国に等しい場所だった。…自殺志願者に寄り添う、という人の優しさはVRという機器を使った過剰な依存に負けてしまうのだろうか。洗脳と自死、そして誰かが仕組んだ恐ろしい計画。息をのんで事の成り行きを見守ったが、心乱される。バラバラだった人々が「銀色の国」へ集結したとき、微かな希望と僅かな絶望が交差する感情包括ミステリ。

2023/04/22

よっち

自殺対策NPO法人の代表として日々奔走する晃佑のもとに届いた友人の自殺という悲報。元相談者の友人が今になって死を選んだ原因を調べるうちに、恐ろしい計画の一端に辿り着くミステリ。逃げたい衝動を抱える詩織が陥った罠、自傷行為を繰り返す浪人生のくるみ、そして自殺者の原因を探るうちに明らかになるVR「銀色の国」の存在。死を願う人々に忍び寄る常軌を逸した悪意と、影響されてありようを変えてしまった人々がいて、細い繋がりから活路を見出して、向き合い続けた晃佑の熱い想いが引き寄せた結末には心揺さぶられるものがありました。

2023/02/18

おうつき

VRゲームという題材をそこに繋げてくるんだという驚きがあった。生きづらさを感じている人たちが集う仮想空間上のコミュニティの裏に隠された真実と、その裏に潜む恐ろしいもう一つの事件。実際にあった事件を想起させるような描写で苦しくなる部分もあったが、作品の根底はとても暖かく、読んでいる中で私自身も救われたような気持ちになれた。

2024/01/05

にぃと

VRゲームをガジェットにした自殺がテーマの作品。自殺に関する報道や出来事も最近は増えてきたような気がするし、この作品のようなことが実際にありうる世界になってきているような気もする。そこへ至るまでの部分やそれ以外にも重く苦しい場面もあり、それでも読み進めてしまう力強さがあり、、その結末には希望が感じられたのは、たとえご都合主義と言われようともよかったと思う。

2024/03/24

ツバサ

自殺者を育てるVRゲームを操る犯人と対峙する、自殺者を防ぐNPO法人。興味深く読めました。

2023/02/22

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