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傍らにいた人

傍らにいた人

傍らにいた人

作家
堀江敏幸
出版社
日本経済新聞出版社
発売日
2018-11-02
ISBN
9784532176471
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傍らにいた人 / 感想・レビュー

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KAZOO

堀江さんが日経新聞の土曜日の朝刊に連載されていたものをまとめたもので過去の文学者の作品を取り上げています。連作のような感じで一つの出来事や物がつながっていくような感じです。堀江さんの言葉を大切にするところが非常によく出ていると思いました。新聞で読んでいた時には気付かないようなことも本でまとめて読むとよくわかります。同じように新聞連載で多和田葉子さんも「溶ける街 透ける路」という作品も出されています。

2019/02/14

吉田あや

今までに読んできた本の中で、その時には気にも留めていなかった傍点が後になって立ち昇り、影のように現れ、心に刻まれた忘れえぬ本たちを巡る硬質で美しい随想。シソーラス的読書のように、思考の揺蕩うままに本から本へと繋がり、記憶の断片が語られていく中で沢山の傍らにいた人と出会い、自分でもその人と風景に会いに行きたくなる。本と共に感じた温度、匂い、音、景色、五感のすべてと記憶が結び付き、混ざり合う歓び。それぞれの本に滲む堀江さんの心象風景を見る、幸せで不思議な読書体験。

2018/12/17

よこたん

“連想というものはつねに足し算であって、引き返す術がない。” 書評のようなエッセイのような、連想という細いチェーンの輪がどんどん連なっていくような本。読後、心に残る箇所は、主人公や主要な登場人物のものばかりとは限らない。時を経ても尚、不思議と気配を残す忘れぬ人もいる。時を経て再読してみたら、響く箇所が変わってくることも読書の楽しみというのは同感。この本でも、かなり時間をかけて、眠るまえにとろとろとした心地で、美しい文章に浸る楽しみを存分に味わった。

2019/02/16

アキ

同じ歳の作家さん。現早稲田大学教授。「読書の記憶は、こうした周辺の記憶と密接に結びついている。内容とともに、本の重さ、手触り、明かりの強弱、音の有無が脳裡に蓄積される。野呂邦暢は、読書をそのような体験としてとらえる人だった。1980年42歳で亡くなった。しかし、町が消え、木が消えても、言葉は残る。それを受け取った者の傍らに、いつまでも残る」『傍らにいた人』とはいつまでも残る本の中の人と言葉。沁みわたる言葉たち。日本経済新聞に毎週連載されていた作家と本と主人公とその言葉の連想集。野見山暁治の表紙の絵も渋い。

2019/03/10

プル

相変わらず、ゆっくり読ませる堀江さんの本。単なる書評とはちょっと違う。読んだ直後ではなく、後から思い出して片鱗をたどると、その物語の本筋を言い表していたという部分、主役ではなくどちらかというと何気に出てきた部分についてを抜き出し、そこから各内容の本筋へと辿っていく。読んでいて難しい。この書評に限って、これらの本を読んでいないとちっとも楽しくない。自分の無教養さで限界を感じる本でした。

2019/01/06

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