婚活食堂1 (PHP文芸文庫)
「婚活食堂1 (PHP文芸文庫)」のおすすめレビュー
名物おでんに舌つづみ! おまけにAI婚活で幸せゲット!? おなかも心も満たす「婚活食堂」へようこそ
『婚活食堂5』(山口恵以子/PHP研究所)
「こんな居酒屋、近所に欲しい――!」
このシリーズを読んだ人なら、誰しもそう思うのではないだろうか。大皿に盛られたのは、旬の野菜を使った色とりどりの料理。ホワイトボードには、日替わり鮮魚の刺身やカルパッチョ、鰯の梅肉揚げ、夏野菜の天ぷらといった季節のメニューが並ぶ。さらに、この店に来たからには、おでんを食べなきゃ始まらない。柔らかく煮込んだ牛スジ、中トロの脂と深谷ネギの甘味が交互にやってくる葱鮪。暑い季節には、トマトの冷やしおでんも舌をひんやり喜ばせてくれる。料理に合わせていただくのは、ビール、日本酒、それともスパークリングワインか。ページをめくるたびに、おいしそうな香りが鼻先をふわっとかすめるようだ。
そう、ここは女将の恵が切り盛りする小さなおでん屋「めぐみ食堂」。『婚活食堂』(山口恵以子/PHP研究所)は、この店で繰り広げられる人間模様を描いたハートフルストーリーだ。しかもタイトルから予想できるとおり、めぐみ食堂が振舞うのは絶品料理だけではない。男女の縁を結び、人生の幸せまで味わわせてくれる。
か…
2021/6/4
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婚活食堂1 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
しんごろ
婚活は置いといて、普通におでん屋さんでおでんを食べたいなと思う。季節に合わせたおでん種も良いね。結婚するしないは置いといて、出会いは欲しいときってあるかもね。店主は元占い師の恵さん。その恵さんも押しつけることなく、さりげなくアドバイスしてくれるのがいい。妻帯者でも恵さんのアドバイスはためになるね。恵さんと常連客と酒を飲みつつ、おでんをつっつき…、うむ、想像しただけで楽しそう。最後はとんでもない展開で驚いたけど、新たな“めぐみ食堂”が楽しみ。
2022/05/05
みっちゃん
このタイトルと登場人物たちの「絶対結婚しなくては!」「それには結婚相談所が一番よ!」ただならぬ意気込みと鼻息に違和感感じまくり、だったけど…いやいやどうして。めぐみ食堂の美味しいおでんに舌鼓を打っている(つもりになっている)うちに、いつしか「ひとの生きる幸せとは」を考えさせられるから、さすがだね。はじめ食堂とめぐみ食堂、日替わりで通いたい!ラストの急展開には驚かされたけど、でも次に続くんだよね、それなら嬉しいね。
2022/11/10
おしゃべりメガネ
『食堂のおばちゃん』シリーズの山口さんが綴るもう1つのほっこりシリーズは東京の四谷に店をかまえるおでんをメインにした『めぐみ食堂』が舞台になります。女将の「恵」は一時期、名を馳せた名占い師にて人気を得ていましたが、とあるコトから急転し、今はひっそりと一人で店を切り盛りしています。そんな彼女の元に不思議と身を寄せるように婚活に悩む人々が集まってきます。それぞれが色んな境遇により、婚活に悩み、戸惑いながらも幸せな未来を掴むために奮闘します。常連客のキャラかなかなか個性的で、読みやすいシリーズに期待大ですね。
2023/09/07
ふじさん
東京・四谷の「めぐみ食堂」は、元・人気占い師の恵が一人で切り盛りするおでん屋だ。おでんはもちろん、旬の食材を生かした料理が美味しい小料理屋だ。ここに集うのは、結婚の様々な悩みを抱える常連客だ。ある事情があって見る力を失っていた元・占い師の恵は客と親しく接するうちに以前のように男女の縁が見えるようになる。この店での出会いがきっかけで、次々と結婚するカップルが誕生し、まさに婚活のパワースポットに。時には、ほろ苦くも心あたたまる思いをさせてくれる作品。出てくる料理にも心惹かれる。
2023/01/14
ゆのん
【NetGalley】【婚活食堂シリーズ1作目】今回おでん屋。肌寒い季節になってきたのでおでん、食べたくなる。読んでいて堪らないのは何と言っても『牛すじ』。主人公は人気占い師の恵。不思議な力も持っていて常連さん達の幸せに一役かう。連作短編形式で非常に読み易い。『食堂のおばちゃんシリーズ』と併せて読んでいきたい。巻末にはお馴染みのレシピが掲載されている。『貧乏人のアスパラガス』はぜひ食べてみたい。313
2019/10/16
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