殺人者を乗せて 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編III〉 (双葉文庫)
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「殺人者を乗せて 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編III〉 (双葉文庫)」のおすすめレビュー
鉄道ファン必読! 通勤通学電車のお供は「本」。鉄道ミステリーが勃興した時代の名作は、いま読む面白さアリ!
『殺人者を乗せて 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編III〉』(双葉文庫)
スマートフォンどころか携帯電話さえなかった昭和の頃、通勤通学電車のお供はもっぱら本だった。老若男女を問わず、小さな画面に見入る代わりに文庫や新書の紙面に目をすべらせていた。
鉄道ミステリーはそんな時代の花形だった。
日本全国に張り巡らされた鉄道網の複雑な運行を駆使し、発着時刻を巧みに組み合わせ、時間的に不可能なはずの殺人を実行する。そんなパズル要素を主眼にする作品群が、かつて人気を博していたのだ。特に新幹線が運行を始めた昭和39年以降、時刻表トリックはどんどん複雑化し、昭和40~50年代にはジャンルの黄金期を迎えることになる。
『殺人者を乗せて 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編III〉』(双葉文庫)はその時期に発表された、もしくはその時代が舞台となる名作5篇を収めたアンソロジーだ。
「「雷鳥九号」殺人事件」は鉄道ミステリーの帝王・西村京太郎の代表作である十津川警部シリーズの一篇で、大阪と金沢を結ぶ特急「雷鳥」の車内が殺人事件の現場になる。逮捕された容疑者は取り調べに黙秘を貫くも、状…
2022/1/6
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殺人者を乗せて 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編III〉 (双葉文庫) / 感想・レビュー
ドナルド@灯れ松明の火
期待外れのアンソロジだった。今の時代には時刻表を元にした犯罪は陳腐化してしまった。やはり松本清張は偉大な作家だったと再認識した。救いは宮脇俊三の2作だけだった。
2022/02/04
ソルト佐藤
このシリーズはなかなかよい。昭和ミステリにちょっと教務が涌いてくる。トップバッターの西村京太郎が半分近くしめる(笑 でも、それに見合うだけの力作。後半法廷ものの様子もあり面白い。宮脇俊三のは、ミステリーとしては不思議な感じ。叙情的な風景。二作目の徳山の近くでちょうど呼んでいたので、なんだか不思議な感じ。風景は大分変わってるけど。天城一のは本当に骨と皮しかない(笑
2022/03/02
本命@ふまにたす
鉄道ミステリーのアンソロジー。この巻には、鉄道ミステリや鉄道紀行文学の大家の作品が収録されており、それぞれの著者の個性を感じつつ楽しんで読める。
2023/02/13
morelemon
アンソロジー第3弾。今の目で見ると内容は時代を感じる面もありますがそれでもどれもいいですね。こうやって往年の作品を手軽に読めるのはいいですね。まあ、鉄道ミステリなのか?というのもありましたが…
2022/11/14
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