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黒野葉月は鳥籠で眠らない (双葉文庫)

黒野葉月は鳥籠で眠らない (双葉文庫)

黒野葉月は鳥籠で眠らない (双葉文庫)

作家
織守きょうや
出版社
双葉社
発売日
2022-07-14
ISBN
9784575525854
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「黒野葉月は鳥籠で眠らない (双葉文庫)」のおすすめレビュー

『花束は毒』著者の名作が復刊! 法の盲点を衝く大どんでん返しリーガルミステリー

『黒野葉月は鳥籠で眠らない』(織守きょうや/双葉文庫)

 すべてをかけて誰かを愛した時、法律はその味方になってくれるだろうか。多くの人にとっては味方になるはずの法律も、時として私たちを苦しめることもあるのかもしれない。

『黒野葉月は鳥籠で眠らない』(織守きょうや/双葉文庫)は、新米弁護士が一筋縄ではいかない依頼人と対峙するリーガルミステリー。『花束は毒』(文藝春秋)で話題の織守きょうや氏による連作短編「木村&高塚弁護士」シリーズ第1弾が新装版として復刊された。この作品には『花束は毒』同様、「毒」と呼ぶべき、とんでもない罠が隠されている。読めば、思いがけないどんでん返しと感動の結末に誰もが驚かされることだろう。

 主人公は、新米弁護士の木村龍一。弁護士事務所に勤める彼は、有能な先輩弁護士・高塚智明に助言を仰ぎながら、難儀な依頼を解決していく。

 たとえば、表題作では、木村は、15歳の少女・黒野葉月に淫行を働いたとして逮捕された元家庭教師・皆瀬理人の弁護を担当する。被害者の両親は、皆瀬が葉月に二度と接触しないことを条件に示談に応じる構えをみせるが、皆瀬はこ…

2022/7/19

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黒野葉月は鳥籠で眠らない (双葉文庫) / 感想・レビュー

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タイ子

新人弁護士が依頼人の相談を受けながら最後はどんでん返しの結末に行き着くというリーガルミステリ。4つの短編集。一見、難しくも思えない事件がとんでもない裏があったという面白さは著者が法律を知っているからこその作品。法律を知っているとこんな穴をくぐる事ができるんだと新鮮な驚き。家庭教師が女子高生に猥褻な行為をしたことで逮捕される。2人が合意の元で行為に及んだとしても未成年者であれば淫行とみなされる。さて、この事件どう片が付く?どの作品もそれぞれ違う読後感を味わえて面白い。ハマりそうな予感、シリーズ続編を読もう。

2023/01/13

ma-bo

新米弁護士の木村が、ベテラン高塚のアドバイスを受けながら解決していく連作短篇集。法廷ものといえ、裁判や判決弁護ではなく、児童福祉法、住居侵入、親権、遺産相続等で、近しい存在が相手側。依頼人に秘めた思いや秘密があって、法律では測りきれない倫理観を問われているような気がした。「覚えておけばいいよ。絶対欲しいものが決まっている人が、どれだけ強くて、どれだけ怖いものかを」

2022/11/30

yukaring

ビターで危うい感じがクセになりそうなリーガル・ミステリ。新米弁護士の木村が依頼人に翻弄されながら先輩の高塚と共に依頼を解決していく連作短編。息子の心臓手術の費用のため父親の家で盗みを働こうとした元弁護士志望の石田の真意は・・「石田克志は暁に怯えない」。妻の浮気で離婚したい男性が娘の親権を望む「三橋春人は花束を捨てない」など最後に真相がわかった時に世界はグラリと見え方を変えてしまう。『覚えておけばいいよ。絶対に欲しいものが決まっている人間がどれだけ強くてどれだけ怖いかを』高塚の言葉の真理が重くのしかかる物語

2022/12/11

★Masako★

★★★✰︎☆ 木村&高塚弁護士シリーズ一作目♪ 新米弁護士の木村が先輩弁護士の高塚に協力してもらいながら、一癖ある依頼人たちの依頼を解決していく連作短篇集。児童福祉法違反、住居侵入、親権、遺産相続。そういう法律もあるのかと勉強にもなったし、どの話も意外な真相と依頼人たちの「覚悟」に驚く。正義感が強く情に流されやすい木村と優秀で冷静な判断が出来る高塚のコンビが中々いい。2人共まだしっかりキャラ立ちしていない気がするが、次作は長編、その辺りも楽しみにしながら読んでみたい。

2022/09/23

坂城 弥生

新刊なのに読んだことある作品だなあと思っていたら新装版でした。

2022/08/05

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