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昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (双葉文庫 や 22-05)

昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (双葉文庫 や 22-05)

昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (双葉文庫 や 22-05)

作家
椰月美智子
出版社
双葉社
発売日
2023-04-12
ISBN
9784575526554
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昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (双葉文庫 や 22-05) / 感想・レビュー

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Karl Heintz Schneider

小学校6年生の悪ガキ三人組はある日、85歳の田中さんと出会う。先生や親は、まともに聞いてくれない話も田中さんは黙って、穏やかに聞いてくれる。そんな田中さんが、ちょうど彼らぐらいの歳の時に悲しい経験をしていたことがわかって・・・。田中さんと彼らの、こんなやり取りが心に残った。「田中さんって、怒ることあるんですか?」「怒ることがないくらい恵まれてるからねえ。」怒ることがないくらい恵まれている、その言葉の根源は感謝の気持ち。日常の些細なことに不満を言っていた彼らは、この言葉を聞いて深く考え込む。

2023/07/16

Gonzou82

いい作品でした。大きなうねりはないある意味日常的なお話だったが、倫理観の押し付けのないいい話だった。チョコバナナの話で涙するところがすごく共感できた。

2023/11/14

katsukatsu

小学六年生の三人組と神社の管理人である85歳の田中さんの間で、ひょんなことから始まった交流。三人はしだいにマジで菩薩レベルの田中さんに魅せられていきます。でも、そんな田中さんにも、戦争で家族を亡くしたつらい過去が……。マジで菩薩レベルの田中さんはとても魅力的。そして三人組にも変化が表れて……。本人も知らず知らずのうちに大人に近づいていくこの時期を描いたお話は、児童文学らしいまっすぐな成長物語でした。小学館児童出版文化賞受賞作です。

2023/06/01

31ct.

初、倻月さん。毎日小学生新聞に連載されていた小説ですが、大人が読んでも十分楽しめるお話でした。解説が森絵都さん、ぜひそちらもしっかり読んで頂きたい。特に共感を得たのが読後感のよさ。すこぶるいい。おじいちゃんと小学生が友だちになる話で、戦争で家族を失い天涯孤独になってしまった話が色濃く描かれている。でも、それを凌駕するほんわかあたたかい空気が全体に漂っていて、まったく暗い気持ちにならない。押し付け感なく心に染み込んでくる感じがとてもいい。この柔らかい空気感すごいなと感心しながら読了。他の本も読んでみたい。

2023/05/18

kuro_kuroyon

小学6年生の時、年配の方にも自分と同じ年の時があったと想像できただろうか? スケボー好きな3人の少年達と85歳の田中さんとの友情はひょんな事故から始まる。それ以降はぐくまれる年齢を超えた友情物語、だけではない。戦争という重い過去を知りショックを受け、そこから3人の冒険が始まる(学校地域を巻き込んだ講演会は大冒険だ)。怪我が治ってからの田中さんとの関係が変わりはじめる。「みんなには…時間をね大切に使ってほしいんだ」と、田中さんが見せる友情の言葉。友情って、こういうものだよな。ありがとう、田中さん。

2023/12/25

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