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震災裁判傍聴記 (扶桑社新書)

震災裁判傍聴記 (扶桑社新書)

震災裁判傍聴記 (扶桑社新書)

作家
長嶺超輝
出版社
扶桑社
発売日
2014-03-01
ISBN
9784594070045
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震災裁判傍聴記 (扶桑社新書) / 感想・レビュー

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らむり

東日本大震災に乗じて起こった犯罪集。どの犯罪も、前半ミニ再現小説、後半裁判記録となってて、分かり易い構成でした。ニセ医者、ペット救助のため通行証偽造等、根っからの悪意はなく、同情できる?犯罪も。一番の衝撃犯罪は、園舎の天井をわざと外して震災被害と偽装し、補助金を騙し取った幼稚園長。

2014/04/19

姉勤

防災は、天変地変、天然自然だけが対象ではなく、混乱に乗じ、弱みに付け込む犯罪。詐欺、売名や、英雄感に浸るための無益な、または有害な行為、そして隠蔽やデマ、非科学的な情報の頒布など、人間による行為、『人災』も対象となる。混乱の中、幸いにも立件に及び、その裁判を傍証した著者の顛末記。罰せられて当然の、人道に悖る匹夫(婦)ばかりではなく、ちょっとした行動のエスカレート、出来心、震災を受け入れられない憤懣の捌け口、そして義侠心からの善行だとしても違法である。小人窮じてここに濫る。人ごとではない紙一重の危機予測。

2017/03/23

テーブルジョークの得意な寺

副題は『3.11で罪を犯したバカヤローたち』。副題はちょっと軽い感じだが、中身は真面目である。東日本大震災に便乗、または影響されて起きた犯罪を裁判の様子と判決と共に18例を紹介。読み始めた時は各ケースの冒頭が小説仕立てなのが気になったが、次第に効果的に思えた。殺人事件は無いのだが、恐怖感を覚えるものもあれば怒りや嫌悪感が湧くものもあり、切ない気持ちにさせられるものもある。私も同じ境遇ならば魔がさしてやったかも知れない犯罪もあった。なので、自分の良心を試されるような胸の痛い読書だった。お勧めです。

2014/05/07

百太

“終わりに”の章は筆者の人間性が感じられ良かった。震災関連の犯罪は、がっかりさせられる。

2015/02/20

kotte

東日本大震災の際は秩序がある日本人の行動が賞賛され、多くの日本人が誇りに感じたと思いますが、その裏側でこのような事件が発生していたとは知りませんでした。マスコミの報道が無かったのはニュースバリューが無かったんでしょうか。それとも甚大な被害をもたらした大震災の後だったので、絆や日本人の美徳を賞賛した方が番組や記事を作りやすかったんでしょうか。その理由はよくわかりませんが、マスコミが報道するニュースを選んでいることはよくわかります。改めて、自分自身で情報を取っていく姿勢を忘れてはいけないと感じました。

2017/03/25

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