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夜と霧 新版

夜と霧 新版

夜と霧 新版

作家
ヴィクトール・E・フランクル
池田香代子
出版社
みすず書房
発売日
2002-11-06
ISBN
9784622039709
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「女優の愛読書としては意外すぎる」 門脇麦がバイブルとして紹介した『夜と霧』が話題

『夜と霧 新版』(著:ヴィクトール・E・フランクル、翻訳:池田香代子/みすず書房)

 2018年4月1日放送の「情熱大陸」で、女優・門脇麦が『夜と霧』を“バイブル”として紹介。同書にはユダヤ人精神分析学者から見たナチスの強制収容所の様子が綴られており、番組放送後から「女優の愛読書としては意外すぎる」「かなり興味深い」と注目を集めている。  同番組では、門脇の仕事ぶりや自宅での様子を取材。自宅の本棚には出演作のDVDやお気に入りの映画が並んでおり、門脇はその中から『夜と霧』を取り出した。原著の初版が出版されたのは1947年のことだが、門脇は現代だからこそ読むべき1冊だと絶賛。「今の時代に希望を持たないでどうするっていう気持ちになる」とコメントしている。  同書を執筆したのは、アウシュヴィッツのナチス強制収容所から生還した精神分析学者・ヴィクトール・フランクル。フランクルは収容所での出来事を冷静な視点で記録し、想像を絶する過酷な環境の中、監督官や収容者がどんな心理状態に置かれているのかを分析していく。  フランクルは同書の中で「わたしたちは、おそらく…

2018/4/4

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夜と霧 新版 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

評価に違わない歴史的な名著である。これまでの同種のものとは違って、きわめて冷静沈着に語られていながら、小説以上に感性も激しく揺さぶられる。とりわけ美しいのが、アウシュヴィッツでひそかに妻の24歳の誕生日を想うくだり。結果的に筆者は、この妻と2度と会うことはなかった。また、哲学的な意味においては、「わたしたちにとって生きる意味とは、死もまた含む全体としての生きることの意味であって「生きること」の意味だけに限定されない、苦しむことと死ぬことの意味にも裏づけされた、総体的な生きることの意味だった」の認識は深い。

2013/10/02

ehirano1

ついに大名著且つ世界的ロングセラーを読んでしまいました。著者がナチ収容所のサバイバーということもあって一体どんな体験が書かれているのだろうと年甲斐もなくかなりドキドキしてページを開き、読み進めました。感想は、「この本に出会えたことを深く感謝したい、唯只管感謝したい、そんな気持ちでいっぱいです。」

2016/11/04

風眠

言葉は、年月とともに古びてしまうものなのだと思った。1956年の旧訳よりも馴染みのある言葉づかいで、確かに読みやすくはなっている。コンプライアンスだなんだと、細かい事にも配慮されるようになったからだろうか、資料であるはずの解説が削られ、写真が削られ、本文で使用される言葉も削られている。どんなに残酷であろうと、気分が悪くなろうと、解説は読むべきだし、写真も見るべきだと私は思う。事実を知った上で本文を読めば、ひとりの心理学者が書いたこの体験記録が、どんなに貴重であるかを知るだろう。人間というものを知るだろう。

2018/04/12

青乃108号

それほど厚くはない本なのに、読むのにかなりの時間がかかった。ユダヤ人強制収容所の、悲惨な状況を描いたドキュメントなんだろうな、ぐらいにしか思っていなかったのだが。想像を遥かに超えて、【生きるとは何か】の深層に言及した崇高な書物だった。悩める現代人にも一読の価値あり。

2021/12/04

bunmei

著者は、自らのアウシュビッツ収容所での体験記を、単なる悲劇や苦痛を生き抜いた感動秘話としてではなく、心理学者として第三者的な見方で、その生き地獄の日々を冷静に分析して綴っています。収容者の命は殆どないがしろにされ、様々な厳しい強制労働や劣悪な生活環境も、そこに収容された者にしかわからない地獄の日々。そこから何とかその日を生き抜く術とあきらめなかった者だけが生還できた強い幸運。収容所での収容者と看守達の振る舞いや思いを、心理学者らしく客観的に語り継ぎ、「人間とは何か?」を強く訴えてきます。

2018/01/17

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