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救いの森

救いの森

救いの森

作家
小林由香
出版社
角川春樹事務所
発売日
2019-02-13
ISBN
9784758413329
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「救いの森」のおすすめレビュー

凄惨な虐待事件とはどう向き合う? 子どもの未来を考えさせられる社会派ミステリー小説

『救いの森』(小林由香/角川春樹事務所)

 千葉県の野田市で起きた10歳女児死亡事件はSOSを出した子どもに救いの手が差し伸べられず、行政の対応にも厳しい批判が相次いだ。だが、これは氷山の一角だ。児童虐待事件は家庭という閉鎖的な空間で行われるため、明るみになりにくく、児童相談所の介入だけでは解決することが難しい場合が多い。

 そんな悲しい現状にスポットを当て、どうすれば子どもの未来を守れるのかを考えさせてくれるのが『救いの森』(小林由香/角川春樹事務所)である。

 本作にはいじめや虐待、誘拐などから子どもの命を守るため、「児童保護救済法」が制定され、児童救命士が活躍する世界が描かれている。

■救いの手を拒絶する理由に愕然  主人公の長谷川は、新米の児童救命士。日頃から世間を騒がせる凄惨な児童虐待ニュースに強い憤りを感じており、子どもたちの命を守りたいという使命感に駆られていた。

 そんな長谷川はある日、パートナーである新藤敦士と共に小学校で「ライフバンド」の検査を行うことに。「ライフバンド」とは、児童保護救済法の施行後に義務教育期間に当たる6~15歳の児…

2019/2/23

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救いの森 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

「大人になるまで、生きていてほしい」そんな事を願う世の中になっちゃったんだなぁ。小林由香さん今回も又、凄いのを突き付けてくれました。『児童保護救済法』こんな法が出来て『ライフバンド』を起動した子のもとに『児童救命士』が駆けつける・・そんな時代にならなきゃ子供のSOSは聴こえないのか?連作4話現代社会の抱える問題と共に、新人児童救命士・長谷川の葛藤と成長を見た。先輩・新堂のこれからも気になる。シリーズ化を希望したいところだ。

2019/03/04

おしゃべりメガネ

前作『ジャッジメント』が話題になった小林さん作品ですが、本作は軽々と前作のクオリティを越えてくれました。児童がいじめや虐待を受け、危険を感じ助けてほしいトキに利用する「ライフバンド」があり、そこに駆けつけ、救済する生業の「児童救命士」の話です。前作のネタもそうですが、本作もまた近未来で、もしかして本当にそうなるんじゃないかと思えてしまうぐらい、リアリティーのある話です。新人救命士「長谷川」を指導する先輩「新堂」のつかみどころのないキャラに惑わされますが、四編からなる話はどれも涙溢れるステキな内容でした。

2019/03/24

nana

児童保護救済法ができた日本。本当にあれば、助かる命がどれだけあるのか。国によって保護される、というのには大いに賛成。ただ助けを求めることができる子が何人いるのか、そう簡単ではないだろうなと思いながら読む。児童もだけどDVに悩む大人、貧困に悩む人々、様々な問題がある。新堂の人柄、長谷川の人柄、どちらもよかった。

2019/03/20

ゆみねこ

子どもが命の危険を感じた時に起動させる「ライフバンド」。警告音が鳴り、児童救命士が駆けつける。昨今の辛い事件を見聞きすると、フィクションではなく現実になりそうな気もします。新米児童救命士・長谷川と、先輩・新堂が関わる4つの物語。引き込まれて一気に読了、お薦め本。

2019/03/17

ダイ

連作短編集。児童保護救済法にて子供にライフバンドが義務づけられた世界での児童救命士のお話。虐待とかいじめなどいろいろな問題がありますが、今の世の中でも少しでも子供の命が助かりますように。

2019/03/15

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