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煙鳥怪奇録 忌集落 (竹書房怪談文庫 HO 579)

煙鳥怪奇録 忌集落 (竹書房怪談文庫 HO 579)

煙鳥怪奇録 忌集落 (竹書房怪談文庫 HO 579)

作家
吉田悠軌
高田 公太
煙鳥
出版社
竹書房
発売日
2022-10-28
ISBN
9784801933125
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煙鳥怪奇録 忌集落 (竹書房怪談文庫 HO 579) / 感想・レビュー

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HANA

実話怪談集。「土地遣い」というある土地を巡る因縁の話を中心として、その他いくつもの話が語られている。周辺部に置かれた話は実話怪談として可もなく不可もなくといった話が多いが、中心となっている連作がこれまた面白い。最初は被害も微妙と思っていたが、各々の事件が有機的な繋がりを持ち始める頃になるともう目が離せない。モキュメンタリーは大好きなので一層面白く読めた。そして次第に明らかになる真相、因縁を持つ土地に関する話はいくつも読んだ事があるが、こういった使い方は今まで考えた事も無いので脱帽。それでこのタイトルか。

2022/11/06

sin

怪談ドキュメンタリーと云うのであろうか?語り手の煙鳥が実家のある地域で掘り起こした土地に纏わる因縁が彼の取材に依って少しずつその真相をあらわにしていく様が描かれ、そこに意図的に土地に怪異を憑かせる“土地遣い”と云う行為が浮かび上がってくる。だがしかし、それはもちろんコントロールの出来ない事象であることは云うを待たない。やがて彼の取材により語り手に関わる因縁めいた出来事との繋がりをも判明させて…果たして怪談とは知ることに依ってその影響力を拡張していくのではないかとの危惧さえ感じさせた。

2022/11/06

ある土地に纏わる忌まわしい話。最後まで読んでそういうことか!となった。合間の花子さんの話は自分が子どもの頃、和恵さんの立場で仕方ないから付き合うみたいな事をしてたのを思い出した。

2022/11/11

かおりんご

ホラー。途中で、「これ、井戸を埋めたよね?」と思いながら読んでいたのだけれど、それ以上の展開が待っていて、薄ら寒くなった。先が気になりすぎて、集中して読んでいたせいか、電車で降りそこねたのは秘密です。

2022/11/25

佐倉

中編『土地遣い』と間に挟まれる数本の怪談で構成されている。とにかくこの『土地遣い』が面白い!語り手・煙鳥氏が地元に帰郷して聞いた他愛ない噂話から始まってこんなところに着地するとは、という驚きもあるが、やはり謎を追っていくワクワク感が良い。派手なことが起きず、あっても既に過ぎ去った伝聞の連鎖。~らしい、という話。だからこそ、この呪いは”在る”かもしれないと心のどこかに引っ掛かってしまう。土地遣い以外だと『妻の夢』が因縁話を抜いても良い感じに気持ち悪く『学校とその家』はイラストも合わせて叙情的で気に入った。

2023/03/08

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