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ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 (福音館創作童話シリーズ)

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 (福音館創作童話シリーズ)

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 (福音館創作童話シリーズ)

作家
斉藤倫
高野文子
出版社
福音館書店
発売日
2019-04-10
ISBN
9784834084573
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ジャンル

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 (福音館創作童話シリーズ) / 感想・レビュー

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buchipanda3

ふわっと心が緩んだ。扉の向こうにある色々な詩人たちの作品に出会わせてくれた詩集。そして言葉と人の大事な繋がりを教えてくれるひとつの物語でもあった。詩を読んでいると言葉で言い表せられないものが甦ってくる。それは懐かしいような、忘れていたけれど本当は忘れちゃいけない大切なもの。でも言葉で表せられないからすぐ忘れちゃうんだよね。だからこうやって時々、詩を読んで思い出す。詩の世界は正解とか間違いとかの区別はなくて自由だ。でも自由は案外大変。制限された方が楽かも。でも自由が面白いって気付いた時、本当に楽しいのかも。

2022/11/07

ちゃちゃ

子どもが言葉と出合い、心の内にある思いを表そうとする。そのやわらかくてのびやかで自由な感覚。大人は固定観念に縛られ、意味だけを求めることの貧しさに気づくことさえない。だから本作のタイトルは「きみがおとなになるまえの詩集」なのだ。文法がでたらめで意味が通じなくても面白い。自分の口から出た言葉なのに意味がわからないこともある。心の中に生まれ震えている言葉が、身体を離れて初めて形になる瑞々しさと、時には他者の理解を超える「ほんとうのこと」を表すのが、詩なのだ。詩の醍醐味を、斉藤倫氏が優しく語りかけてくれる。

2022/11/19

はる

優しい言葉のリズムに引き込まれます。おじさんと男の子の優しい物語。別れた妻の子かな、と思ったら、実はもっと切ない関係…。こんな詩があるんだよ、とおじさんは実在する様々な詩を男の子に勧めます。詩の解釈に正解なんて無い。どう感じるかが大切。男の子の穢れのない純粋な感想と、温かく見守るおじさんが素敵。こういう大人に私もなりたい。

2019/07/30

アン

「ぼく」と「きみ」で読んだ詩をめぐるひと夏のお話。詩について、思ったことを素直にぼくに伝えるきみはとても愛らしくて、きみの生き生きとした自由な言葉はまるで詩のよう。詩は難しいなと思いながら、子供の頃から好きでした。そう、「おんがく」みたいに聞こえてきて。「くちずさむだけで、だいじょうぶだ、とおもえるような詩が、せかいにはたくさんある。」あっという間に大人になってしまっても、人生に寄り添ってくれる詩に出会えたら素敵な事だと思います。あなたはどんな言葉が好きですか?そんなことから始まる世界かもしれませんね。

2019/08/05

seacalf

大好きな斉藤倫さんの作品を読もうキャンペーン第3弾。もう最高。心に栄養を届けてくれる満足な一冊。おじさんである『ぼく』と小学生である『きみ』の一見たわいもないゆる~いやりとりが、すごくすごくいいのだ。一緒になってじーんとしたり、少年の真っ直ぐな純心さに眩しく感じたりしながら、詩や文章や言葉に秘められたヒミツを20篇もの詩を紹介しながらやさしい説明で紐解いていく。詩の楽しみ、言葉の楽しみ方を再発見する喜びも同時に得られる。二人のやりとりを聞いていると、心が伸びやかになっていく。やっぱり斉藤倫さんは最高だ。

2019/05/27

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