牙を抜かれた男達が化粧をする時代
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言葉は人を傷つけも救いもする――俳優・綾野剛と「言葉」の関係
映画・テレビドラマをはじめ、縦横無尽に活躍を続ける俳優・綾野剛。12年におよぶ雑誌連載をまとめた初の著書『牙を抜かれた男達が化粧をする時代』には、彼自身がその時々の写真と言葉について「自己分析」した解説「証言」が収録されている。その中に書かれた「言葉は心に留めるのではなく(中略)燃やし尽くしてほしい」という言葉が印象的だった。俳優としてさまざまな役を、セリフを通して表現してきた彼は、どのように言葉と向き合ってきたのか。言葉のもつ怖さから優しさ、そしてSNSで発信することまで、綾野剛が今「言葉」について思うことを語ってもらった。 取材・文=小川智宏 写真=北島明(SPUTNIK)
自分は言葉で生かされましたし、言葉に愛してもらった。それを大切にしたい想いは一度も途絶えていない
――『牙を抜かれた男達が化粧をする時代』を拝見して、写真と言葉の関係性がユニークだなと思いました。たとえば「煌めけ」というたった一言の言葉が、写真と合わさることで何倍にも何十倍にも膨らむようなことが起きていて。
綾野:書籍としては写真は言葉に対して余分なものだなとも思います。僕…
2021/8/30
全文を読む初の著書『牙を抜かれた男達が化粧をする時代』に刻まれた「綾野剛という生き様」
月刊誌『+act.』で2009年から続いてきた連載を一冊にまとめた俳優・綾野剛による初の著書『牙を抜かれた男達が化粧をする時代』(ワニブックス)が刊行された。表紙は気鋭の現代アーティスト・画家である佐野凜由輔氏が担当。この本のために氏が描き下ろした綾野剛の肖像ZOOM「GO AYANO face」がカバーを飾っている。そんな本書の綾野自身による写真と言葉に刻まれているのは、俳優として第一線を走り続けてきた彼の生き様そのものだ。変化を恐れずに表現を続けてきた今、この「記録」に彼が思うこととは? 本を作りながら感じたことを、じっくり語ってもらった。 取材・文=小川智宏 写真=北島明(SPUTNIK)
当時から一貫しているのは役者であり続けた、役者で立ち続けたという姿勢
――12年続いてきた連載の書籍化ということで、決して短い年月ではないと思うのですが、今振り返ってどのような感慨をお持ちになりますか?
綾野:僕個人の感覚ですが、12年、12ヶ月、12日、12分、そこに時間の拘束はないといいますか。下手したら12秒で世界を変える人たちはたくさんいる。だから…
2021/8/29
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牙を抜かれた男達が化粧をする時代 / 感想・レビュー
コットン
俳優としての綾野剛の心的ゆらぎを定着化するためのその時々の文と写真による構成。アーティスト魂が垣間見える。
2022/12/09
ツキノ
【役を通して生まれた言葉×写真】月刊誌『+act』連載の綾野剛撮影の写真+文章に「証言」が付いている。役と綾野剛のハイブリッドを選択したという。「自分の私生活が反映されている言葉は一言一句存在しない。作品を、役を、生きたからこそ生まれた言葉が並べられている。役という人と通して、作品に関わるすべての作り手、すべての受け人を通して言葉が生きることを学んだ」。
2022/04/14
むにゅたん
綾野剛ファン時代に買った一冊。 言語感覚の巧みさに圧倒される。もっとこの才能が世に出たらいいのに。。。
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