屋上とライフル
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「屋上とライフル」のおすすめレビュー
インパルス板倉俊之が初エッセイ『屋上とライフル』で描く、面白おかしい日常。小説やYouTubeの制作エピソードも
『屋上とライフル』(板倉俊之/飛鳥新社)
洗濯後の靴下は何故いつも片方だけなくなってしまうのか。そんな疑問を持つことはあっても、深く考察することはなかなかない。ましてや、靴下にだって苦悩があるから、わざと迷子になっているのだ…などという結論を出すことは、ほぼない(筆者はない)。しかし、そのような日常の中で通り過ぎてしまいそうな事柄を注意深く見つめ、独自の解釈で考察し、笑わせてくれるのが、板倉俊之という人であるようだ。
お笑い芸人であり、作家でもある板倉氏が、初のエッセイ本『屋上とライフル』(飛鳥新社)を上梓した。芸人としての日常や、趣味のサバイバルゲームでYouTubeを始めた頃のエピソード、子どもの頃の思い出などを縦横無尽に綴っている。文章でお笑いを表現することに挑戦している。果たして、コントなどで行われるお笑いは、文章だけでも成立するのだろうか。
本稿では、200ページ超えでたっぷり綴られたエピソードの中から、「魔除けの効果」というお話の面白さについて紹介したい。これまでに5冊の小説を執筆し、漫画原作なども手掛けている板倉氏が、『蟻地獄』(新…
2023/9/2
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屋上とライフル / 感想・レビュー
カフカ
お笑い芸人インパルス板倉さんのエッセイ。 ほんとうに板倉さんって面白い。 日常の中からこんなにたくさんの面白いことを発見できるって最高ですよね…。そして全て慈愛に満ちていて、板倉さんのお人柄の良さも伺えます。 子供の頃から、これからもずっとファンです。
2024/01/10
ひめか*
サクッと読めて、ふふっと笑えてどこか寂しくも温かい気持ちになるエッセイ。特にIn my opinionは普段から面白いこと考えてるのね、そういう思考回路がネタに活きてるんだなと感心した。私は考えたことなかったが、言われてみればそうだなと思って笑えた。言葉の裏を考え出すと止まらないね。秋山さんとのダンス授業のエピソード「信念の座り込み」と、震災時の仕事への思惑と甘エビについて描いた「必要のない仕事」はnoteでも読んでて好き。渾身の力作、棚を作る発想良いのにオチ笑った。どの話も短い中でオチが良くて流石だな。
2024/01/19
にゃおこ
ひとりイタクラフェア3冊目。ネタ本、小説、エッセイ。文章うまいので、「note からだからか、思考や切り口、オチの流れが似てるのが連続するのも、本にしちゃうと仕方ないよね」と好意的にサクサク読めた。次は、原作を担当されているコミックかな?
2024/04/26
須戸
最初に本を開いたときは文字が大きいと感じたけれど、気のせいだった。noteで読んだことのある文章がいくつか載っていて、期待通りの面白さだった。帯に書かれていた文章だと、山田佳世子さん、宮下康彦さん、小林典明さんのものに同意した。この本を楽しめた方には、著者の小説『月の炎』もおすすめしたい。詳しい感想は、本に挟まれていた出版社宛ての専用のはがきに書いて送る。
2023/11/20
しほち
やっぱりこの人好きだなぁと思った。 くすくす笑ったりニヤッとしたりほっこりしたりすごく幸せな時間だった。 視点が斜めで物事を捉えるポイントがとてもツボ。この感性多くの人に読んで欲しいなと思いつつ、爆発的に売れて多くの人に共感されちゃうと少し寂しくなっちゃうのかなとか複雑な気持ち。
2023/08/15
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