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東山道エンジェル紀行

東山道エンジェル紀行

東山道エンジェル紀行

作家
町田康
寺門孝之
出版社
左右社
発売日
2021-09-22
ISBN
9784865280166
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東山道エンジェル紀行 / 感想・レビュー

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starbro

町田 康は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。シュールで摩訶不思議な追放者の物語、装幀も含め興味深く楽しい作品でした。但し、99頁でこの紙質、税込1,980円は高過ぎます。せいぜい999円ではないでしょうか(笑) http://sayusha.com/catalog/books/p%E6%9D%B1%E5%B1%B1%E9%81%93%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AB%E7%B4%80%E8%A1%8C

2021/10/30

くさてる

おひさしぶりですね町田康さんという感じで、久々に町田康のこういうのを読んだなあと思いました。ストーリーをうまく語ることは難しく、言葉から溢れるイメージでなんとなくつかんだ世界からにじみ出る寂寞や美しさといったものを味わうような内容です。それをサポートする寺門孝之の絵と装丁、造本も素敵で、持ってると嬉しくなる、そんな一冊でした。好き嫌いは分かれるでしょうが、わたしの好きな町田康でした。

2022/04/30

桜もち 太郎

久しぶりの町田節を聴くような感じ、それが心地よいったらない。追放者として烙印を押され、行先もないまま彷徨い続ける俺。ある村にたどり着き、空中音楽祭という不思議な祭りの権威者とされ、崇め奉られることになる。祭りが終わり手のひらを返され再び彷徨う日々。自分な何者なのか、どこへ行こうとしているのか、愛した人たちとの永遠の別れ、宇宙とは一体何なのかとの広大な話にもなっていく。「宇宙は自分の内側に向かって膨張している」「無限連鎖が時の実質」であるところは、人間の生死を超えた宇宙規模の生命論に繋がる。深い、深すぎる。

2022/07/18

えりりりり

内容や挿絵ももちろんだけれど、本自体の装丁がすごくいい。 本それ自体がまず芸術品。 町田さんと寺門さんの、これはもう競作。久し振りな気がする。気のせいかもしれない。 町田さんきっかけで寺門さんを知った。 町田さんの抽象的というか不条理というか、作品世界の世界観に寺門さんの絵の美しさが調和していて、二人の作品はすごく好き。 長くはないけれど、映画前後編を観たみたいな、どっしり感。 こういうのを思った通りに表現する力がないから一般人の感想文書きをやってるんだと実感する。

2021/09/22

まおまお

追放されて(追放されるよう無意識に思考して)、放浪する自らが魂の果てに立つともなく立ち、足元に広がる茫漠とした記憶はすでに追憶できなくなるほどに記憶していることが不可能となり宇宙に溶けたのだしかし。質量的にその微細な点で有るかもしれない自分はいまや消失して在ったかもしれないという可能性へと風化したのかなとわたしはおもったね。

2021/12/23

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