『オズマガジン』編集長の「今日のよりみち」 日常はよりみちのなかにおもしろさ④ 最新号は「超完全保存版」のおやつ特集!
更新日:2018/4/11
ダ・ヴィンチニュースは、雑誌読者のことを一番よく知っている各雑誌の「編集長コラム」企画をスタートしました! 今回ご登場いただくのは『オズマガジン』の古川編集長です。
ダ・ヴィンチニュース読者のみなさんこんにちは。1カ月ぶりですが、感覚的には2週間くらいの気分。毎日が過ぎるのが早くてもはや引きますね…。そんなに時間が経ちましたかね? 気がつけば12月ももう半分くらい過ぎてしまいました。今年もあとわずか。どんな1年でしたでしょうか?
いろいろなことを分析し、出来なかったことをまとめ、「来年こそは!」といった具合に自分と向き合うのも大切ですけど、わたしたちはどうしてもちょっとまじめで「あれもできなかった」「これもできなかった」と、出来ていないことを思い悩みがちです。そうしてたいがい難しい顔をして、残り少ない今年の毎日を焦って右往左往したりしています。もちろんそれは大切なことだとは思いますが、1年かけてできなかったことが残りの2週間でできるなんてあんまり考えづらいですよね。焦らずにいきましょう。
今回のオズマガジンの特集は、久しぶりの「おやつ」特集です。
12月の忙しいあなたのスケジュールを軽減したり、手伝ってあげることはできませんが、そういうふうに忙しかったり、焦ったりするときだからこそ、難しい顔をしたあなたを少し笑わせられたらいいなあと思いました。で、僕らはおもしろいことは言えないから、甘いものでも食べてもらって、と思ってこの特集を作ったわけです。とびきり甘くておいしいものを作っている人をたくさん知っていますし、それを集めることは得意なことですから。そして甘いものを食べるときに、難しい顔をしている人なんていませんからね。
そうやって編集部みんなで、それからライターやカメラマンさんたちと一緒に特集をつくりはじめたら、東京はほんとうにスイーツ天国(表現が微妙に古い…)でした。世界のあちこちからやってきたもの、日本の端っこの方まで行かなかったら食べられなかったもの、ずいぶん昔から変わらず多くの人に食べられているもの…全部食べようと思ったらずいぶん長い時間を楽しめる1冊が出来上がりました。そういう意味では今月号は「超完全保存版」と言えるかもしれません。
詳しくは紙面をぜひご覧になってください。甘いもの好きも、そうでない方も必見です。
でもせっかくの編集長コラムですので、僕自身の個人的オススメで、今回の誌面には載っていないオススメをふたつご紹介しますね。
ひとつめは「dans la nature」の千葉奈津絵さんの作る焼き菓子。これは僕の中では殿堂入りの大好きお菓子です。dans la nature は千葉さんが東京の調布市で、ひとりでやっているお菓子屋さん。最寄駅は、どの駅からも遠くて(三鷹か吉祥寺)、営業日も千葉さんがおひとりでやられているので少ないです。でも彼女のお菓子は、食べてみたらわかります。しあわせの魔法がかかっています。
もうひとつは鎌倉の梶原、「pompon cakes」のレオくんの作るレモンケーキ。こちらも鎌倉駅からバスでのアクセスですが、バスに乗ってでも食べに行く価値ありです。ときどき無性に食べたくなります。コーヒーとの相性も抜群で、これを食べて難しい顔をできる人がいたら教えてほしいくらいです。
そう考えると、甘いものは偉大ですね。だって誰かを笑顔にするって、なかなか難しいことですから。
僕らオズマガジンも、誰かの「よりみち案内帖」になることで、そういう誰かの、「笑顔」のとなりにいられたらいいなと思いますし、もしできるならその「笑顔」が生まれるきっかけのようなものになりたいと、そう思います。もしよかったら、読んでいただけたら嬉しいです。
ではまた。笑って機嫌よく、いい年をお迎えください。風邪などひかれませんように。
『オズマガジン』最新号は12月12日(火)発売!
古川誠(ふるかわまこと)編集長
1998年スターツ出版入社。販売部の営業を4年務めたのち、2002年よりオズマガジン編集部に配属。2008年より編集長に。ほかクルミド出版より小説『りんどう珈琲』を出版。2018年には2作目の小説「ハイツひなげし」をセンジュ出版より刊行予定
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▶次回の古川編集長のコラムは、1月12日頃更新予定です!