白間美瑠「『PRODUCE 48』の時から韓国でやってみたいと思った」NMB48からQUEENDOMまで、自身のアイドル歴を語るロングインタビュー

エンタメ

公開日:2023/6/14

白間美瑠さん

 6月7日に、3rd写真集『Aventure』(集英社)を発売した白間美瑠さん。NMB48の1期生として11年間グループを引っ張り続けたほか、NMB48在籍中には韓国のサバイバルオーディション番組『PRODUCE 48』にも出演した。

 そんな彼女が2023年、再びオーディション番組『QUEENDOM PUZZLE』に参加する。6月13日(火)の初回放送を控えた今、写真集のタイトル『Aventure』(冒険)にちなみ、“アイドル 白間美瑠”のアイドルとしての冒険譚をお届けする。

(取材・文=篠田莉瑚 撮影=干川修)

advertisement

■髪をバッサリ切って気がつく「こんな笑顔するんだ、私」

――2021年夏に発売のNMB48卒業写真集『REBORN』から、約2年ぶりの写真集になります。今回の白間さんの推しポイントは?

 髪の毛をバッサリ切ったところです。

 私はNMB48で12年間活動してきて、ずっと髪の毛が長かったんです。それを切ってみるという新しい挑戦をすることで、「これからもどんどん進化していくよ」というメッセージを込めた写真集になっています。

――実際に髪を切っている時はどんなことを考えていたんですか?

 今まで色々な景色を一緒に見てきた髪の毛たちだから、ばいばいって。一緒にステージに立ち続けた髪の毛だし、何かドキドキしました。似合わなかったら丸刈りにしようと思うくらい(笑)。生きてきた中でこんなに短いことはなかったので、本当に思い切った決断です。自分の中でも挑戦だし、すごく緊張していました。

――今回の『Aventure』にこめた思いとは?

 今回の写真集は『Aventure』というタイトルで、“旅”や“冒険”、“挑戦する”という思いを込めています。だから、NMB48を卒業してソロアーティストとして今1人でやっていて、「これは私だ」と決めるんじゃなくて、どんどん進化していくのを伝えられるような写真集にしたかったです。挑戦するのって緊張したり不安になったりすると思うんですけど、挑戦したら楽しいよ、という。

 この写真集も髪を切った後だと新しい笑顔になっている。「こんな笑顔するんだ、私」っていう。髪を切ってからのほうが生き生きとしているので、挑戦も悪くないと、見てくださる皆さんの背中を押せるような写真集になっていたらいいなと思います。

■1期生最後のメンバーになることは決めていた、NMB48

――ここからは、白間さんのアイドル人生を振り返らせてください。まず、アイドルへの入り口になった2010年のNMB48のオーディションですが、受けた当時はどんなことを思っていた?

 小さい頃から人と違うことをしたいし、目立ちたいタイプだったんです。それで目立てることを考えたら、やっぱりテレビのお仕事で。正直アイドルを舐めている部分があったんです(笑)。ダンスもしていたし、「ちょっと愛想振りまいとけばいけるやろ」「なら私いけるやん」「すぐセンターいけるやろ」って(笑)。そういう気持ちで応募しました(笑)。

 でもいざ入ってみるとアイドルってステージだけじゃなくて演技やバラエティー、本当に色々な方面で活躍できるお仕事だなと気付きました。何より大人数なので毎日が戦いで、「アイドルのお仕事ってすごい!」に変わりました。

――13年アイドルをされていますが、舐めてた当時のことを思い出したりしますか?

 初期は12歳とかだったのでやること全部が初めてで、1日1日ついていくのに必死すぎて、記憶がないんですよね。辛すぎて覚えてないですし、1期生の中でも妹メンバーだったので、ずっとお姉ちゃんの後ろを追いかけまわしていたなという感じです。

――1期生では「妹」でしたが、同期が先にどんどん卒業していました。「妹」なのに「お姉ちゃん」として後輩をまとめなきゃいけない立場になったときはどう思っていましたか?

 後輩もどんどん増えていって、同期の渡辺美優紀ちゃんが卒業したぐらいのときには、自分がセンターで引っ張っていきたいって思いましたし、いかなければいけないと思いました。そこがばちっと意識が変わった瞬間ですね。

――ちなみに意図して1期生最後のメンバーになったのでしょうか?

 残ろうと決めていました。ずっと甘えてきたメンバーで、妹メンバーで、泣き虫な自分がいて。そこから成長して、しっかりお姉ちゃんたち、支えてくれたみんなを見送ってから辞めようと思っていました。

 アイドルって、「同期のお姉ちゃんたちに引っ張って貰った妹が最後まで残って、今度は後輩を引っ張っていく」みたいなストーリーが大事じゃないですか(笑)。そういうのも素敵だなと思いましたし、1期生への恩返しにもなるかなとも思って最後に卒業しました。

――つらすぎて覚えてない頃から、そう思える余裕が出てきたのはどれくらいのタイミング?

 自分が初めてダブルセンターへ立った『らしくない』からですね。自分が引っ張っていこう、と決めてからですかね。そこで「グループの顔になるんだ」と覚悟が決まりました。1つのターニングポイントになったと思います。

 あと『ワロタピーポー』は初めての単独のセンター曲で、「本当にNMBを任されたぞ」と思いました。パフォーマンス中は後ろにさや姉(山本彩)がいるし、「ここは下手打てないぞ」というので(笑)。すごくドキドキしていました。

白間美瑠さん

■「私ってこんなもんか…」とズタボロにされた、『PRODUCE 48』

――NMB48時代に『PRODUCE 48』に出演されていました。番組内で色々な経験をされていましたね。

 そうですね、本当に『PRODUCE 48』は大きなターニングポイントでした。ソロのアーティストになるって決めたのも、そこが大きかったとすごく思います。この期間は3日寝ないで練習するとか、本当に生きてきた中で一番つらかった時期。体力的にもそうですし、やっぱりサバイバル番組なので毎日ランクづけされて、自分のランクがメンバーの中でどれぐらいかとか、気持ち的にもしんどかったです。

 でもすごく大変だったからこそ、得たものはすごく大きかった。「自分の武器ってこれなんや!」とか、ステージのありがたさとか。12歳からNMBにいたら、嬉しいですけど、ステージに立つのが当たり前になってしまっていたんです。だから寝ずに練習してステージに立つことで、うちわやボードを持ってきてくださる方への感謝や、ステージの楽しさを改めてすごく感じました。「歌って、踊って、ステージに立って、見に来てくださっている方が笑顔になってることが自分の一番の幸せや!」というのに気がついて。じゃあNMBを卒業してからもソロで歌って、踊って、それを見てもらおうっていうのに繋がったので、すごく大きいです。

――日本と韓国ではアイドルを取り巻く環境がだいぶ違ったと思います。両方経験された白間さんですが、違いに困惑したことなどは?

 レッスンの仕方がとにかく全然違いすぎてびっくりしました。「こんなにレッスンの時間取るの?」というくらいしますし、指の角度、形、全部一から揃えていくんですよ。日本ではそんなことしないので、パフォーマンスに対してのレベル上げ、時間の取り方が全然違うなと思いました。時間があればずっとレッスン場にこもって、撮影とご飯以外はずっと練習!

 あと日本だと歌とダンスを練習するだけなんですけど、表情の練習がありました!音楽を流して、鏡の前で表情だけでやってみるとか、自分たちのケータイで撮って、みんなで確認し合うとか。そんな練習の仕方なかったので、それは新しい発見でもあったし、日本に戻ってきてみんなに教えました。

――そこではやっぱり日本で積み上げてきたものは通じない?

 全然通用しないですよ。当時はNMBでセンターに立っていたので、「センター立ってんのに、私ってこんなもんか…」とめちゃくちゃズタボロにされました (笑)。「こんなやつがセンター立ってたんか、NMB」とファンの方に思われるのかな、とか、じゃあもっと頑張らないと、と思って、ズタボロにされたけど頑張って練習しました。それでも自分の新しい武器も見つけられましたし、すごくよかった期間だったなって思います!

――そんな『PRODUCE 48』の期間で一番ご自身が成長したと感じる部分は?

 自分の武器が表情管理になったこと。最初は表情とか、あんまり気にしてなかったんです。でも見てくださった皆さんが、「表情がころころ変わって、いつ見ても楽しい!」と言ってくださったのが新鮮で、そんな武器の作り方もあるんだと思いました。それから意識するようにもなりましたし、新しい発見でした。

白間美瑠さん

――実際に私も『PRODUCE 48』のチッケムを全部見て、表情がころころ変わるのをすごく楽しんで見ていました。それと同時に、ステージ緊張しないのかな?と思っていたんですけど…

 めっちゃしますよ!超ど緊張して、1人で1回泣きますもん。ステージだと心が「うー…」となって、大丈夫かなと心配にもなって。だからギリギリまでずっと頭の中で練習していますし、緊張しいなので慣れないです。

 とにかくダンスが緊張するんですよ。間違えたくないんです、1個も。完璧にしたくて、そう思っちゃうとどんどん緊張してきて、あそこ大丈夫かな…と更に緊張します。これはNMB時代からずっとそうです。

 だから、現場投票が1位だったのには毎回びっくりしていました。私よりもみんなのほうがレベル高いと思ってやっていたので、いつも点数が上だったのが信じられなかったです。

あわせて読みたい