1試合で数十億! 大企業を背負った男達の闘い…熱い格闘漫画まとめ

アニメ・マンガ

2018/9/12

 最近、また格闘技が脚光を浴びるようになってきています。女性のスター選手も登場し、男女問わずに人気が高まっている状態といえるでしょう。漫画の世界でも、格闘漫画といえば、『あしたのジョー』や『空手バカ一代』などといった古典を含め、常に一定の支持を得ている分野です。今回は、男性はもちろん、女性が読んでもおもしろく、ついつい自分も体を動かしたくなってくるような熱くて夢中になれる格闘漫画を紹介しましょう。

■WEB連載で人気爆発! アニメ化も決定した、殴り合いで大企業の命運を決める格闘漫画

 妻に逃げられ、2人の息子は、引きこもりと不良。会社では年下の上司にいじめられる56歳の駄目サラリーマンが、ひとりの男の闘いを目撃したことから、大企業の利権を賭けた「拳願仕合」へと巻き込まれていく——そんな荒唐無稽なストーリーでありながら、魅力的で迫力のある絵柄によって、多くの人気を集めたのが『ケンガンアシュラ』(サンドロビッチ・ヤバ子:原作、だろめおん:作画/小学館)。

 原作者と編集者が実際に技をかけあって、その様子を作画するというほどのこだわりから生み出された、臨場感あふれる表現が楽しめる。美形からさえないおっさん、人間離れした奇人まで、バラエティに富んだ闘技者たちによって繰り広げられる熱い闘いは、1度読み始めたら止まらないこと間違いなし!

■最強の格闘技はなにか!? その答えを求めて光と影の格闘家が激突する

 格闘技に興味がある人ならば、誰もが1度は考えたことのある、「さまざまな格闘技がルール無しの喧嘩で戦った時、最強の格闘技はなにか?」という命題に真っ正面から立ち向かっている漫画が『喧嘩稼業』(木多康昭/講談社)。

 この作品の最も大きな特徴は、選手のバックボーンがしっかりと描かれているという部分にあります。生い立ちや人生を丹念に描写することで、彼らがどういう想いをもって戦っているのかを知ることができ、なぜ、強いのかがわかるのはもちろん、シラットやジークンドー、クラヴマガなどといった、実在するさまざまな格闘技を参考にした、リアリティのある格闘技描写にも、深みと厚みが加わるのです。格闘技好きならば、絶対にはまると断言できる、ディープで歯ごたえのある作品です。

■「私は充実している人間を——許さない!」 天性の運動神経を持った女子高生の闘い

「私は充実している人間を——許さない!」というまるで悪役のようなセリフを発する女子高生、石堂夏央が主人公の『鉄風』(太田モアレ/講談社)は、天性の才能を持つが故に、どんな運動にも真剣になることができなかった少女が、自分とは正反対の少女に負けたことがきっかけで、真剣に総合格闘技へと取り組んでいく姿を描いています。

 現在のように総合格闘技の世界で女子が注目を集めるようになる前の作品ですが、ちょっとアクの強い、けれども純粋な主人公が、さまざまな相手との闘いを乗り越えて、徐々に成長していく姿は古き良きスポ根漫画の趣もあり、青春漫画の香りも漂わせながら、その芯には熱くなれる格闘描写が存在し、全体を引き締めているのです。女性にこそ、ぜひ読んで欲しい作品です。

■1度はまったら止まらない、ギャグと格闘技がハイテンションに融合した名作

 女子高生が闘うという漫画は色々とありますが、荒唐無稽であり、なおかつ随所にギャグがちりばめられながらも、そのテンションの高さにぐいぐいと引き込まれてしまうのが『エアマスター』(柴田ヨクサル/白泉社)。

 こちらの作品は、今から20年以上前に出版されたものであり、当時アニメ化もされた人気作品。格闘技を扱ってはいるものの、そこにリアルさはあまりなく、とにかく独特の空気感と勢いで、すべてを押し切ってしまうというパワーに溢れています。人によっては、そのテンションと絵柄が受け入れられないということもあるでしょうが、1度、そこに馴染んでしまったならば、全28巻を読み終わるまで、ノンストップで読み続けてしまうことでしょう。

■多くの人を中国武術へと誘った、時代を経ても色あせない格闘漫画の至宝

 中国武術の知名度を一気にあげ、多くの人が中国武術を学ぶきっかけとなった漫画の代表格といえば『拳児』(松田隆智:原作、藤原芳秀:作画/小学館)をおいて他にありません。

 ひとりの少年が八極拳という中国武術を学ぶことで、人間として成長していく過程を丹念に描いた名作であり、本書があったからこそ、日本で八極拳を学ぶ人が増えたといわれているほど。八極拳だけでなく、太極拳や蟷螂拳、形意拳などといったさまざまな中国武術も紹介されており、原作の松田隆智さんはすでにお亡くなりになっていますが、日本の中国武術界に彼と『拳児』が与えた影響は計り知れないのです。30年近く前に出版された作品ですが、長い伝統を持つ中国武術にとっては、そんな時間は些細なもの。今でも、その魅力はまったく色あせずに輝き続けています。

 9月、10月といえばスポーツの秋、徐々に暑さもやわらいで、体を動かしやすい季節へと移り変わっていきます。といっても、なかなか、体を動かし始めるきっかけ作りというのは難しいもの。ついつい、だらだらとして、気がついたら冬…というのもありがちでしょう。そうならないためにも、まずは、体を動かすきっかけとして格闘漫画を読みましょう! きっと、知らず知らずのうちに体を動かしたくなるはずです。

文=龍音堂