【スポーツ編TOP10】菊池雄星、ノムさん、大谷翔平…「2019年人気記事ランキング」

スポーツ・科学

2019/12/28

「ONE TEAM」が流行語大賞にも選ばれた、ラグビーワールドカップでの日本代表。2019年というと、ラグビー一色の1年だったように錯覚してしまうが、今年は、大坂なおみが全豪オープンで優勝したり、バスケ・八村塁がNBAドラフトで日本人初の1巡目指名を受けたり、ゴルフ・渋野日向子が全英女子優勝したりと、あらゆるスポーツで日本人が活躍した一年だった。

 ダ・ヴィンチ・ニュースではどんなスポーツの記事が読まれたのだろうか。結果をみると、ダ・ヴィンチニュースユーザーには実は野球ファンが多い!? 「2019年人気記事ランキングTOP10【スポーツ編】」をご紹介してみよう。

【第1位】平成のスポーツ「番狂わせ」を総ざらい! サッカーW杯、甲子園…あなたの覚えている波乱劇は?

『スポーツ世紀の番狂わせ 世界が驚愕したまさかの88試合』(鉄人ノンフィクション編集部/鉄人社)

『スポーツ世紀の番狂わせ 世界が驚愕したまさかの88試合』(鉄人ノンフィクション編集部/鉄人社)は、世界中のスポーツ界で起きた“波乱劇”を、思い出と共にたどることができる1冊。

 例えば、高校野球は、今でこそ、東北や北海道勢の上位進出も当たり前となったが、わずか十数年前まで、その勢力図は「西高東低」といわれていた。とりわけ福島よりも北の地域にある高校は多くが準々決勝を前に涙をのむことが多く、かつては「東北・北海道勢=弱小」というイメージすらあったのだ。その常識を2004年夏の甲子園で覆したのが、のちに田中将大投手を送り出した駒大苫小牧高校。駒大苫小牧高校が北の大地へ史上初の優勝旗をもたらしたのだ。

 この本は、まるで目の前で試合を見ているかと思えるほど、充実した情報や書き手の情熱がびしびしと伝わってくることが魅力。時代の切り替わるタイミングである今、いま一度スポーツ界に起きた波乱劇をあなたの目で確認してほしい。

【第2位】メンタルは鍛えるものではなく、あやつるもの。箱根駅伝2019で驚異の猛追をみせた青学、その強さの秘密とは?

『青学駅伝選手たちが実践! 勝てるメンタル』(原 晋、根来秀行/KADOKAWA)

 2019年箱根駅伝。青山学院大学は5連覇、そして2年ぶりとなる大学駅伝三冠を目指して挑んだが、2位という結果に終わった。しかし、2日間のレースを振り返ってみると、その劇的な追い上げに感動した人も少なくはないだろう。怒涛の追い上げに成功したのはメンタルの強さのおかげなのか?

『青学駅伝選手たちが実践! 勝てるメンタル』(KADOKAWA)は、青学の強さの秘密を教えてくれる一冊だ。本書では箱根駅伝2019のあの出来事を振り返りつつ、「勝てるメンタル」をテーマに、青学の名将・原監督のマネージメント論と、ハーバード大学医学部客員教授の根来秀行氏による科学的なメソッドが紹介されている。

「勝てるメンタル」は生まれ持っての資質ではなく、日々の行動の選択により自分で培っていくもの。満足のいくパフォーマンスを安定的に発揮したいと考える、アスリートやビジネスパーソンに是非読んでみてもらいたい一冊だ。

【第3位】イチローと涙の抱擁。マリナーズの左腕・菊池雄星が公開した、15年間分のノートとは?

『メジャーをかなえた 雄星ノート』(菊池雄星/文藝春秋)

 書店には勉強やビジネスの分野を中心に、多種多彩なメモやノート術の本が並んでいるが、アスリートのノート術も、近年、話題のコンテンツだ。『メジャーをかなえた 雄星ノート』(文藝春秋)も、そんな「アスリート・ノート本」のひとつ。

 シアトル・マリナーズの菊池雄星が書き留めてきたノートが紹介されている。「ノート本」だが「ノート術」、ハウ・ツー本ではなく、主に10代だった中学時代から日本で最後のシーズンとなった昨年までに書き留めてきたノートをそのまま公開している。

 ゆえに菊池雄星がどのように成長してきたか、本人の生々しい感情を知ることができる。ノートうんぬん抜きにしても、ファンとしては楽しめるだろう。第三者の手が入ったノンフィクションやインタビューではなく、本人自ら書いたノートを掲載しているからこそ味わえる醍醐味がこの本にはあるのだ。

【第4位】「大谷翔平語録」には、才能を開花させ、夢をつかむヒントが詰まっていた!

『大谷翔平86のメッセージ』(児玉光雄/三笠書房)

 メジャーリーグデビュー以来、大活躍の大谷選手。「緻密な目標設定」「落ち込んだ気持ちの切り替え」「応援してもらえる人間力」「運を味方につけること」…。大谷選手の活躍には、大胆な発想に基づいた工夫があったのだ。あなたの夢の実現を後押ししてくれる秘訣が「大谷選手の言葉」から垣間見られる。「目標を持つことは大事だと思います。僕がどういう選手になるのかというのは、自分で決めること」「ようやく扉の前かな。扉は押し続けているんだけど、まだ、びくともしない。扉が1枚なのか、2枚、3枚あるのかわからない。けど、わかっていたら面白くないですから」…。

 大谷選手は、先の見えない状況を歓迎し、それを乗り越えることを快感にできる。たとえ扉を打ち破れなくても、扉を全身全霊で押し続けた経験は、私たちを着実に成長させてくれるだろう。彼の言葉を私たちも参考にしてみよう。

【第5位】広島カープ元捕手・達川光男の「広島野球」論。人を育てる広島野球の強さの秘密は「弱者の野球」!?

『広島力』(達川光男/講談社)

 1980年代における広島カープ黄金期の豪華投手陣を支えた実力派捕手・達川光男。彼の初の著書『広島力』(講談社)では、広島商と広島カープで日本一を経験した経歴を持つ立川が「広島の野球」について解説している。「広島の野球」の真髄とは何か。それは一種の「弱者の野球」だ。もちろん、高校球界の名門である広島商、黄金時代を築いた当時のカープは「弱者」ではない。だが、いずれも「恵まれない環境の中でどう勝利をつかむか」を追求してきたチームである。

 本書でも触れられているが、達川は今、母校・広島商の指導にも携わっているという。低迷中の広島商を達川は「広島力」でどのように立ち上がらせるのか。今後の達川の活躍も楽しみになる1冊。

【第6位】ノムさんが監督として甲子園を目指す!? 大谷翔平にはなれない「超二流」の定義

『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』(野村克也/ポプラ社)

 野村克也氏は、日本で最も知られる野球人。選手としての功績もさることながら、監督として、野球評論家としての実績と人気は、まさに不世出だ。だが、彼は自身を今も“二流”で“弱者”と言い切る。その理由を明かし、世の中の大部分の「一流ではない人」に勇気を与えるのが、野村氏の著書『超二流 天才に勝つ一芸の究め方』(ポプラ社)だ。

「超二流」とは、自らの強み・長所と弱点を理解して、強みを活かせるように頭をつかう選手のこと。一流になれなくとも、努力次第で“超二流”にはなれると自身を含めた豊富なキャリアから野村氏は説くのだ。あとがきで、野村氏は母校で野球の強豪校ではない京都府立峰山高等学校の野球部監督になりたいと綴っている。強豪校がほぼ順当に勝ち進む夏の甲子園。もし実現して、番狂わせを起こしてくれたら…。「超二流」には夢の続きが詰まっている。

【第7位】サッチーがやきもちでへし折った携帯は何台? ノムさんこと野村克也が語る“悪妻”の愛しい想い出

『ありがとうを言えなくて』(野村克也/講談社)

 元プロ野球監督の野村克也氏による著書『ありがとうを言えなくて』(講談社)は野村氏が2017年に急逝した野村沙知代夫人との思い出について綴った本。哀切極まりないその内容に思わず胸が締め付けられる一冊である。

 本書で語られている沙知代夫人のエピソードはどれも強烈。女性からの電話でやきもちを焼いて携帯電話を5台もへし折られたなどという話はまだかわいいくらいだ。だが、そんな彼女を野村氏は愛していたのだ。

 貧しい母子家庭に育った野村氏にとって、沙知代夫人は妻や母であると同時に、父でもあったのかもしれないと野村当人が分析している。そして、思い出を語るたびに、「そんな沙知代はもういない」「沙知代だけが自分にとって絶対的な存在だった」とボヤくのだ。これほど深く愛していた妻を失ったことで、現在の野村は大きな喪失感を抱えているという。

 だが、野村・元監督には沙知代夫人と同じぐらい愛している「野球」という存在がある。どこか男気のある球団が、ふたたび彼に監督就任を要請することを切に願う。

【第8位】バッティングは変わる、だからおもしろい! 日本一の野球ユーチューバー、トクサンが教える独自の打撃理論

『トクサンTVが教える 超バッティング講座』(トクサン/KADOKAWA)

 YouTubeのチャンネル登録者数38万人。 トクサンTVでお馴染みの日本一の野球ユーチューバー、トクサンの著書『トクサンTVが教える 超バッティング講座』(KADOKAWA)が発売後たちまち重版される人気ぶりを見せている。

 トクサンは、帝京高校で甲子園出場、創価大学では主将として全国ベスト4を実現する等、華々しい球歴を持つ人物。だが、ドラフト指名漏れという苦い経験を経て、一時は野球から離れていたのだという。そして、草野球が彼に野球の面白さを思い出させてくれ、草野球チームの仲間と作成した野球動画が、今では大人気だ。

 野球は誰が決めて終わるものではなく、自分の意思で続けられる生涯スポーツ。この本では、「プレーする野球」をこよなく愛する大人、そして子供たちに向けた、独自のバッティング理論が公開されている。QRコードで本書と動画リンクさせた解説を設けるなど、こだわりの見せ方にも注目したい。

【第9位】全米オープンテニス初戦突破! 大坂なおみのメンタルを世界一に導いた、極めてシンプルな行動習慣とは?

『心を強くする 「世界一のメンタル」50のルール』(サーシャ・バイン:著、高見浩:訳/飛鳥新社)

 大坂なおみを世界1位に導いたサーシャ・バイン氏の著書『心を強くする 「世界一のメンタル」50のルール』(サーシャ・バイン:著、高見浩:訳/飛鳥新社)。

 この本を読むと、どうして大坂なおみのサーシャとなおみが2017年11月から2019年2月までのわずかな間にめざましい成果を手にしてきたのか、その秘密を垣間見ることができる。

 強いメンタルを手に入れるために、大切なことは「この世には自分の力では左右できないことがあるという事実を認めること」。他人をコントロールすることはできないが、自分の心は制御できる。

 今年の全豪でグランドスラム2連覇を果たした直後の突然のサーシャ・バイン氏のコーチ解任も大坂なおみはそうやって乗り切ったのだろうか。エピローグで“この先また共に手を携える可能性はゼロではないと思う”と想いを吐露するサーシャ。いつかまた、ふたりに新たな未来が開かれることを期待したい。

【第10位】羽生結弦の今季プログラムはここがスゴイ! 「Otonal」「Origin」ほか平昌五輪「SEIMEI」まで徹底解説

『羽生結弦は捧げていく』(高山真/集英社)

『羽生結弦は捧げていく』(高山真/集英社)は、平昌オリンピックと2018~19年シーズンの羽生選手のプログラムの魅力を、余すところなく解説している1冊だ。

 本書は、奥深い考察と客観的な解説、そしてフィギュアスケートへの惜しみない愛情が詰まっている。たとえば、五輪後のプログラム「Otonal」や「Origin」について、高山氏はこんな風に語っている。「羽生結弦は『これこそがフィギュアスケート』という、ある種の明確な理想像を持っている。その理想像に自分自身を捧げるために、さらにハードルを上げたのではないか」。

 また、解説がポイントごとに書かれているので、本書を片手に、羽生選手のプログラムを見返すと、感動がより一層強くなる。羽生選手のファンはもちろん、フィギュアスケートに夢中になっている多くの読者に、「捧げたい」1冊である。

集計期間:2019/01/01~2019/12/20

文=アサトーミナミ