現代中国最大のヒット作『三体』の作者が贈る珠玉のSF!話題の映画『流転の地球 -太陽系脱出計画-』の基となった短編を「カドブン」で無料公開

文芸・カルチャー

公開日:2024/4/1

流浪地球

 2024年3月22日(金)より、日本で公開が始まった中国のSF映画『流転の地球 -太陽系脱出計画-』。これを記念し、KADOKAWAが運営する文芸WEBマガジン「カドブン」では、3月25日(月)~4月7日(日)の期間限定で同映画の元になったSF短編「流浪地球」の“まるごと試し読み”企画を実施している。

 「流浪地球」は、中国人作家・劉慈欣(りゅう じきん/リウ・ツーシン)氏の作品。彼は“現代中国最大のヒット作”と言われる長編SFシリーズ『三体』の作者として知られる人物だ。ちなみに『三体』は、2015年に“SF界のノーベル文学賞”と言われる「ヒューゴー賞」をアジア圏の作品として初めて受賞。今年の3月21日(木)から、Netflixにて実写ドラマ版の配信がスタートしている。

 そんなSF界の大物が手掛けた『流浪地球』は、表題作である「流浪地球」をはじめ「ミクロ紀元」「呑食者」「呪い5・0」「中国太陽」「山」の全6編が収録されたSF短編集だ。

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流浪地球
流浪地球』(著:劉慈欣、翻訳:大森望、古市雅子)

 今回「カドブン」では、表題作の「流浪地球」を全文無料公開。8つの記事に区切られているので、【1/8】から試し読みしてみよう。

■【期間限定試し読み】映画「流転の地球―太陽系脱出計画―」公開記念! 原作『流浪地球』一気読み無料全文公開!
https://kadobun.jp/trial/rurouchikyu202403/

「流浪地球」は、地球の自転がストップした世界を舞台に展開されていく物語。このまま人類は太陽系で生き続けることはできない。唯一の道は、別の恒星系への移住だけである。

 連合政府は地球エンジンを構築し、地球を丸ごと太陽系から脱出させる計画を立案し、実行に移していた。誰にも想像できない悠久の旅の果て、そこには一体どんな結末が待ち受けているのだろうか――。

 宇宙規模の圧倒的なスケールで人類の存亡を描いた『流浪地球』。2019年に中国では、同書を基にした実写映画が公開され、SFジャンルとしては異例の興行収入46億人民元を突破した。また各国でも高い評価を受け、全世界で累計7億ドルに迫るスマッシュヒットに。

 残念ながら日本では劇場公開されなかったものの、同年にNetflixで配信がスタート(邦題:『流転の地球』)。SNSなどには、映画ファンから惜しみない称賛の声が寄せられていた。

 また現在公開中の映画『流転の地球 -太陽系脱出計画-』は、『流転の地球』の前日譚に当たる物語となっている。そう遠くない未来に起こりえる太陽系消滅に備え、地球連合政府による1万基に及ぶロケットエンジンを使って、地球を太陽系から離脱させる巨大プロジェクト「移山計画」が始動。人類存亡の危機を目前に、各国の思惑や、内紛、争いが相次ぐ中、自らの危険を顧みず立ち向かう人々のドラマが描かれていく。

 すでにシリーズ3作目の製作も決定しているため、今後ますます注目度の高い作品になるはず。ぜひこの機会に、「カドブン」で原作短編「流浪地球」を読んでみてほしい。

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