有栖川有栖「それぞれの作家の乱歩と小説への愛が詰まっている」江戸川乱歩のオマージュ・アンソロジー同時発売

文芸・カルチャー

2016/3/11

 大人気ミステリー作家陣が、江戸川乱歩のオマージュに挑み大きな話題を呼んだ『みんなの少年探偵団』。待望の第2弾となる小説集『みんなの少年探偵団2』が、2016年3月11日(金)に発売された。さらに今回は、『少年探偵』と双璧を成す『怪盗ルパン』シリーズのオマージュ小説『みんなの怪盗ルパン』も同時発売! 5人のトップ作家が、胸躍る冒険譚を現代に蘇らせる。

<『みんなの少年探偵団2』>
●「未来人F」有栖川有栖
“未来人F”を名乗る新たな怪人が現れて予言や犯罪予告をした。日本は騒然…二十面相は歯噛み。未来人とは一体何者なのか? 遂に怪人二十面相・明智探偵・小林少年に隠された謎も明かされる!?

●「五十年後の物語」歌野晶午
かつて「少年探偵団」ごっこをしていた中年男性たちが、旧友の葬式をきっかけに集まった。故人の思い出を語るうちに、秘密の「少年探偵団」の冒険が語られ… 50年の時を経て、明らかになる旧友の事情。

●「闇からの予告状」大崎梢
小雪の祖母宅になんと怪人二十面相から、犯罪予告が届く。小雪が機転を利かせてなんとか窮地を脱したかのように見えたのだが… 世代を超えた二十面相との対決が再び!

●「うつろう宝石」坂木司
少年から青年へと成長した小林少年。紋切り型の「二十面相VS明智探偵」に疑問も感じ始めている。そんななか起こった事件… 小林少年が感じる、本当に怖いものとはなにか。

●「溶解人間」 平山夢明
明智先生が海外の事件のため日本に不在のなか、人を溶かしてしまう世にも恐ろしい溶解人間が現れた。この事件には国家的な化学研究所が関係しているようだ。窮地に陥った小林少年たちを救ったのは意外にも…

<『みんなの怪盗ルパン』>
●「最初の角逐」 小林泰三
ルパンとホームズの歴史はここから始まった!? 同時代を生きたはずの、名探偵と若き日の怪盗紳士の対決が描かれるエピソードゼロ。

●「青い猫目石」 近藤史恵
初恋の人に恋焦がれる画家。その思い人の家にルパンから予告状が届いた。初恋の人のために画家はどうするのか、ルパンはどのような華麗なテクニックで盗んでいくのか・・・ 怪盗紳士らしいロマンチックな物語がここに蘇る。

●「ありし日の少年ルパン」 藤野恵美
強きを助け弱きを挫く、怪盗紳士ルパンはどのように誕生したのか… 幼少期からその片鱗をみせる少年“ラウール”の胸のすくエピソードはルパンファン必読!

●「ルパンの正義」 真山仁
ルパンが親しくする軍人ドレフェスにスパイの容疑がかかった… ドレフェスの無実を証明するため暗躍をするルパン。しかし軍にはびこる腐敗に阻まれ、なかなか容疑を晴らせず…

●「仏蘭西紳士」 湊かなえ
窮地に陥った美人姉妹の前に現れたのは、フランスからやってきた紳士。フランス紳士はどのように姉妹を救うのか、紳士の正体は・・・?

 同2冊の発売に合わせて行われた『ダ・ヴィンチ』4月号のインタビューでは、『みんなの少年探偵団2』で「未来人F」を手掛けた有栖川有栖、そして『みんなの怪盗ルパン』で「仏蘭西紳士」を手掛けた湊かなえが、それぞれ執筆の舞台裏を語っている。

 本格ミステリーが好きになった最初の一撃は乱歩という有栖川有栖は、「こんなに楽しいことを江戸川乱歩はしてたんだ、と思いました」「乱歩は極めて大勢の人たちを楽しませましたよね。しかもそこから、次の創作者を生む作品群をたくさん生み出してくださった。『みんなの少年探偵団2』には、それぞれの作家の乱歩と小説への愛が詰まっている。ぜひお手に取ってその愛を感じていただきたい」と語った。

 自身のミステリー作家としての原点にも「ルパン」があるという湊かなえは、「私、やっぱり最強のキャラクターはルパンだろうと思うんです」「この二つのシリーズは、本当に王道を教えてくれます」「時代を超えた面白さがあります。そういうものをぜひ読んでほしいなと思います」とコメントした。

 豪華作家陣が現代に蘇らせた“名作”たち。子ども時代に胸躍らせた人も、この2冊から読み始める人も楽しめること間違いなしだろう。

■『みんなの少年探偵団2
著者:有栖川有栖、歌野晶午、大崎梢、坂木司、平山夢明
価格:1,500円(+税)
発売日:2016年3月11日(金)
出版社:ポプラ社

■『みんなの怪盗ルパン
著者:小林泰三、近藤史恵、藤野恵美、 真山仁、湊かなえ
価格:1,500円(+税)
発売日:2016年3月11日(金)
出版社:ポプラ社