仲が良すぎて男色関係を疑われた作家って? 文豪同士の友情を追ったエッセイ集

暮らし

2018/4/29

 日本の文豪同士の友情を追ったエッセイ集『文豪たちの友情』が、2018年4月13日(金)に発売された。

 文豪同士の友情にまつわる逸話を紹介しながら、彼らの人生と作品に迫る。最近注目を集めている日本の文豪については、学生時代に教科書で知ったという人も多いはず。しかし「教科書に載っている」「後世に名をのこしている」などの理由で、彼らを遠い存在のように考えていないだろうか? 同書で文豪たちの素顔を知れば、今までより身近に感じられるかもしれない。

 第1章で取り上げられているのは、自他ともに認める“ニコイチ”のコンビたち。第2章は若くして亡くなった文豪を取り巻く人間関係をテーマにした。作家と特に親しかった1人に焦点を絞りつつ、関係者たちの言葉を豊富にピックアップしている。第3章では絶交のあと和解するなど、一筋縄ではいかなかった作家同士の複雑な関係が浮き彫りに。

 文豪をテーマにしたマンガやゲームの元ネタもわかる一冊。全13組に渡る文豪たちの「友情の履歴書」を楽しんでみては?

<イラストに対する著者・石井千湖のコメント>
・室生犀星と萩原朔太郎
詩の世界を代表する親友コンビです。イラストはミキワカコさん。愛猫家で有名な犀星がネコを抱いています。朔太郎も『猫町』などネコをモチーフにした作品がありますね。

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・正岡子規と夏目漱石
有名な肖像写真より若い感じの子規と漱石がかっこいい! 着物と服の質感の違いも細かくて美しいです。イラストはミキワカコさんが描いてくださいました。

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・芥川龍之介と菊池寛
鈴木次郎さんのイラストは映画のようです。芥川と菊池にとって思い出深い、長崎旅行の一場面。本文にはふたりがこの旅について綴った文章を引用しています。

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・太宰治と坂口安吾
表紙イラストのモノクロバージョン。描いてくださったのは鈴木次郎さんです。場所は太宰と安吾が一緒に行ったことがある銀座のバー「ルパン」をイメージ。こんなふうに楽しくお酒を飲んでいたのかなと想像が膨らみます。

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<掲載内容例>
第1章 永遠のニコイチ 自他ともに認める親友
佐藤春夫と堀口大學
「好き友」の条件/南の怠け者と北の美少年/男色関係と疑われる/恋人よりも友のなつかし/永く相おもふ/また会う日あらば
室生犀星と萩原朔太郎
「二魂一體」の親友/第一印象は最悪!/私の恋人が二人できました/芥川との三角関係?/中央亭騒動事件/死んだきみのはらがへる
第2章 早すぎる別れ 夭逝した文豪と友人たち
正岡子規と夏目漱石
お山の大将の「畏友」/「子規」と「漱石」の誕生/鳴くならば満月になけ/「愚陀仏庵」の同居生活/僕はもうダメになってしまった
芥川龍之介と菊池寛
美人と炭団/漱石との出会いと別れ/パンツを貸した男/田端の王様/『文藝春秋』創刊/ぼんやりとした不安
第3章 愛憎入り交じる関係 ケンカするほど仲が良い二人
中原中也と小林秀雄
僕達が見て来たあの悪夢/京都のダダさん/悪夢のはじまり/口惜しき人の生活/おたんこなすの顔/モモノハナ、海棠の花
谷崎潤一郎と佐藤春夫
芥川が嫉妬した友情/探偵か王様か小説家か/原稿用紙二十枚分の恋文/延長戦は詩と小説で/細君譲渡事件

石井千湖(いしい・ちこ)
1973年佐賀県生まれ。書評家、ライター。早稲田大学卒業後、書店員を経て、現在は書評とインタビューを中心に活動。執筆媒体に「読売新聞」「産経新聞」「週刊新潮」「週刊文春」「小説すばる」「ダ・ヴィンチ」などがある。共著に『世界の8大文学賞』『きっとあなたは、あの本が好き。』。

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