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「すべてがぶっ壊れればいいのに」とにかく生きづらかった10代――『愛と呪い』ふみふみこインタビュー【後編】

「すべてがぶっ壊れればいいのに」とにかく生きづらかった10代――『愛と呪い』ふみふみこインタビュー【後編】

『ぼくらのへんたい』(徳間書店)で、女装する男の子たちの内面を鮮やかに描き切ったマンガ家・ふみふみこさん。このたび上梓した新作『愛と呪い』(新潮社)では、「宗教」をテーマに、孤独に押しつぶされそうなひとりの少女の闘いを描いている。

 父親からの性的虐待、それを見て笑う家族たち、そんな異常な状況を変えてはくれない宗教というもの……。信仰心は決して救いになどならず、呪いを植え付けるだけ。そこにあるのはふみふみこさんの痛烈なメッセージだ。本作はふみふみこさんの「半自伝的クロニクル」とされている。自身の半生を赤裸々に描く。その覚悟は相当なものだっただろう。

 そして、本作の主人公・愛子は、やがて「すべてを破壊してほしい」と実在するひとりの犯罪者への想いを募らせていく。その犯罪者の名前は、「酒鬼薔薇聖斗」。少年Aで知られる人物だ。

 ふみふみこさんは、なぜ本作で酒鬼薔薇聖斗に言及しているのか。その意図とはなにか。インタビュー後編では、その想いの深淵に迫っていく。

■「10代の頃は、すべてがぶっ壊れればいいのにって思っていました」  SNSの台頭により、簡単に他者と…

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死にたいとすら思ったあの頃。宗教は私を救ってはくれなかった……『愛と呪い』ふみふみこインタビュー【前編】

死にたいとすら思ったあの頃。宗教は私を救ってはくれなかった……『愛と呪い』ふみふみこインタビュー【前編】

 ある地方都市の小さな家に、ぼくは生まれた。祖父母と両親がいて、穏やかな毎日が過ぎていく。それはどこにでもある風景だ。しかし、唯一異なっていたのは、家族や親戚一同が「宗教」にハマっている、ということだった。

 いや、その状況は「ハマっている」などというライトな言い回しでは表現できないものだったかもしれない。お祈りは当たり前、ときには集会へと連れ出され、信仰することの大切さを学ぶ。他宗教を信じる家の子との付き合いは制限され、学校でなにかトラブルに遭遇した際には「お前の信仰心が足りないからだ」と叱られる。とても息苦しい思春期だった。

 当時はまだ90年代。現在のようにインターネットやSNSが発達しておらず、居場所は学校と自宅に見つけるしかなかった。端的に言って、孤独だった。そして、似たような状況で苦しんでいる子どもたちは想像以上に多かったのだと思う。

 ふみふみこさんの『愛と呪い』(新潮社)は、まさにそんな孤独を抱える少女を主人公にした作品だ。少女の名前は、愛子。ある宗教を信じ切っている家庭に生まれた彼女は、父親からの性的虐待を受けていた。しかし、家族はそ…

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父親からの性的虐待、宗教にのめり込む家族たち。そして「1990年代」という時代…【『愛と呪い』浅野いにお×ふみふみこ対談】

父親からの性的虐待、宗教にのめり込む家族たち。そして「1990年代」という時代…【『愛と呪い』浅野いにお×ふみふみこ対談】

 阪神淡路大震災や地下鉄サリン、酒鬼薔薇事件など、悲惨な出来事が重なった1990年代を舞台にした、ふみふみこさんによる『愛と呪い』1巻(新潮社)。主人公は地方都市で暮らす中学生・愛子。物心ついたときから父親に性的虐待を受けており、助けてくれそうな他の家族や友人たちは宗教にのめりこんでいた…。暴力的な生きにくさと一人で向き合うしかなかった地方の町で、少女はどう生き延びたのか――。

 単行本の巻末には、ふみさんと同世代の浅野いにおさんとの対談が収録されている。ダ・ヴィンチニュースでは特別に対談ロングバージョンを掲載。2人が語った、家族や孤独、生き延び方とは…?

■「家族は仲良くなければいけない」という気持ちもあったんです(ふみ)

——『愛と呪い』は性的虐待や宗教など、家族をめぐる衝撃的なテーマが「半自伝」として描かれています。

ふみ 以前から「漫画家になったら絶対に描きたい」と思っていたテーマではありました。ただ自分にそれを描くだけの力がなくて、『ぼくらのへんたい』を終えたところで、やっとそれができるかもって。

浅野 ふみさんは作品ごとに絵柄もちょっとずつ…

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