矢部太郎が描く『星の王子さま』――原作への想いをまったく裏切ることがないどころか、むしろ押し広げてくれる新訳本
〈大切なものは、目には見えない〉というセリフが印象的なサン=テグジュペリの小説『星の王子さま』。誰もが目にしたことがあるだろう、首にスカーフをまいてさみしげにたたずむ金髪の少年のイラストもまたサン=テグジュペリの手によるもの。そのイメージ…
〈大切なものは、目には見えない〉というセリフが印象的なサン=テグジュペリの小説『星の王子さま』。誰もが目にしたことがあるだろう、首にスカーフをまいてさみしげにたたずむ金髪の少年のイラストもまたサン=テグジュペリの手によるもの。そのイメージ…
矢部太郎さんに初めてお会いしたのは『大家さんと僕』(新潮社)の単行本のインタビューの現場だった。まだ本が発売される前で、取材場所は大家さんもよくいらっしゃるというご自宅近くにあるクラシックな佇まいの喫茶店。矢部さんはこちらからの質問をいっ…
『大家さんと僕』(新潮社)は自身が住んでいる部屋の大家さんとの交流を描いた、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部さんによる実録コミックエッセイだ。 30代の矢部さんは「あまり売れているとは言えない芸人」、対して80代の大家さんは、TVでバラエティ番組を…
『大家さんと僕』 ●あらすじ● お笑い芸人の「僕」が引っ越したのは、新宿区の外れの一軒家の2階。1階には、一人暮らしをする大家のおばあさん。あいさつは「ごきげんよう」、好きなタイプはマッカーサー元帥、お買い物といえば新宿の伊勢丹というチャーミン…