「やる気1%」でも大丈夫! テキトーなのにおいしく作れる500品を収めた保存版レシピ本

暮らし

更新日:2022/12/21

やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500
やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500』(まるみキッチン/KADOKAWA)

 食事作りは大変だ。ほぼ毎日やることなのに、「よし、やるぞ!」と気合を入れないと取りかかれないという人も多いのではないだろうか。日々のしんどさが積もって、つい外食や買い食いが重なり、出費がかさんで体重が増えてしまうことも。そんな人に、「料理はがんばらなくても続けられる」と教えてくれるのが、本書『やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500』(まるみキッチン/KADOKAWA)だ。

やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500 P16 極上の豚バラチャーハン

「誰でも簡単につくれる」をモットーにSNSでレシピを発信する料理家・まるみキッチン氏によるレシピ本。全207ページ、肉や魚、豆腐などの素材別に分類されたおかずから、主食、デザートまで、なんと500品のレシピが掲載されたお得感いっぱいの1冊だ。

 本書の魅力は、「火加減が難しい」「献立を考えたくない」など、料理を面倒に感じてしまう要因を解消してくれること。中でも個人的に共感したしんどさの要因は、「(レシピの)文字を読むのが苦手」「買い物がしんどい」のふたつ。本書はそんな悩みに応じて、ほとんどのレシピが、コンパクトな1/2~1/3ページサイズ内に2、3ステップで説明されているので、ざっと読めば覚えてキッチンに立てる。料理しながらレシピ本のページをめくったり、閉じないように押さえたりする必要がないのでラクだ。

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やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500 P29 カップヌードルでカップチャーハン

「買い物がしんどい」の悩みは、食材の少なさで解消。ハンバーグやつくねのレシピにも玉ねぎやネギはなく、もちろん食材を刻む手間も必要ないので、ハードルがぐっと下がる。究極は、家にあるカップヌードルとご飯、卵、ネギで作る「カップヌードルでカップチャーハン」。味付けもカップヌードル任せなので、味見に自信がない人でも安心だ。

 ほかにも、さまざまな味付けで楽しめて食べ応え十分な13のゆで卵レシピや、レンジで作れる「無水バターチキンカレー」、炊飯器で作る「極上の豚バラチャーシュー」など、作り置き食材や放置できる調理器具を活用した、手間をかけずにおいしく作れるレシピが豊富だ。味付けも、毎日食事を作る人の参考になる。この本のレシピを作っているうちに、韓国風やユッケ風、鶏がらスープの素を使った無限系レシピなどの味付けが身について、自分の好きな食材を使ってオリジナルのおかずを用意できるようになりそうだ。

やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500 P112 ネギ塩卵

やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500 P112 ゆっけ卵

やる気1%ごはん テキトーでも美味しくつくれる悶絶レシピ500 P112 揚げない卵

 本書には、効率的なレシピだけでなく「それ、やっちゃう?」と思うような遊び心に満ちたレシピもあって楽しい。前述の「カップヌードルでカップチャーハン」もそうだが、市販のパスタのカルボナーラソースを使った「ミラノっぽいドリア」、牛乳パックを型に使った豪快な「いちごミルクプリン」などは、作ってみたい! という好奇心をくすぐる。

 日常的な料理の本来の目的は、誰に見せるでもなく、バラエティ豊かな料理を作るでもなく、毎日、自分や家族が生きるために食べること。でもやっぱりおいしく楽しく作りたいし、簡単でなければ続かない。「ラク」と「おいしい」を両立させることでその願いを叶え、料理の原点に立ち返らせてくれる1冊だ。

文=川辺美希

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