ただ早起きするだけでもOK! 韓国でブームを起こした人気インフルエンサーがすすめる早起きルーティンの効果とは?

暮らし

公開日:2023/7/7

朝イチの「ひとり時間」が人生を変える
朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(キム・ユジン:著、小笠原藤子:訳/文響社)

 平日は忙しく、帰宅するとグッタリ。寝支度をするのがやっとで、趣味なんてとてもできない。休日は自分の時間を楽しむぞと思っても、やる気が出ずに結局ゴロゴロ……。でも、大人ってそういうものでしょ? そんな感じに諦めて毎日を過ごしていないだろうか。

 時間がない、気力がない、日々の不満は、早起きで解決すると教えてくれるのは『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(キム・ユジン:著、小笠原藤子:訳/文響社)。著者のキム・ユジン氏は、大企業の社内弁護士として働きながら、早朝の時間を活用して動画制作の勉強を始める。それから自分の「早起きルーティン」をYouTubeで公開。韓国で早起きブームを巻き起こしたインフルエンサーでもある。

 そんな著者が提案する、朝イチの「ひとり時間」。今の生活を変えたいなら、ぜひチェックしてみてほしい。

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どうして「朝」が良いのか?

 自分の時間を確保するのは昼でも夜でもいいのでは?

 そう思うかもしれない。本書で朝を勧める理由の一つが、明け方は「自分がコントロールする時間」だから。日中は急な仕事が入ったり、夜は友人からの誘いがあったり、予定をコントロールしきれないことが多いだろう。朝、まだ多くの人が眠っている明け方なら邪魔は入らない。起きることさえできれば、一人きりの時間を確保できる。

 出社や外出の時間に合わせた起床だと、朝食で使った食器はシンクに置きっぱなしという人もいるだろう。だが、早く起きれば、「皿は洗って、シンクをきれいにする」余裕が生まれるはずだ。

 些細なことでも、自分のやりたいことを叶える。これは、自分を大切にすることと同じだ。早起きによって生まれる余裕が、日々の暮らしで削られてしまう自尊心を高めてくれる。いいスタートが切れればその日を前向きに過ごせるはず。この良い効果を長く感じるために、まずは早朝にひとり時間を持ってみよう。

起きて何もしなくてもいい

 朝は、脳の働きが活発というデータがあるため、勉強や趣味に最適。しかし、早起きしてまでしたいことは特にない、という人もいる。実は、早起きして何もしなくてもOK。疲れた心を回復できるというのだ。

 著者が早起きをするようになったキッカケは、仕事のストレスで心身ともに疲れ切っていたとき、たまたま明け方に目覚めたこと。ただ座って温かいお茶を飲み、じっとしていたら「そういえば、しばらく自分だけの時間を持てていなかった」と実感したそう。そして、落ち着いてストレスの原因を整理できたことで、元気を取り戻していった。

 特別、何かをしなくても、静かな時間の中に身を置くことで心に変化が起こる。ゆっくり過ごせたこと、いつもより早く一日を始められたことが良い体験なのだ。繰り返すうちに、何かをしてみようという意欲も湧いてくる。することがないと思わず、まず明日から、早起きしてみてはいかがだろうか。

朝早く起きるためにすること

 著者曰く、早起きはいまだにつらいという。それでも早起きを続けるコツは「二度寝」を考える前に起きてしまうこと。そして洗顔や飲み物の用意など、「これをしたら一日が始まる」というルーティンを作ってしまうことだ。早起きを推奨している人も起きるのはつらい。そう思えば、なんだか頑張れる気がしないだろうか。

 早く起きるには、早く寝ることも大切。そのためにはスケジュールを把握し、調整する必要がある。巻末付録の「モーニングプランナー」を使えば、一日のスケジュールを洗い出すことも可能。24時間軸に起床、就寝時間と、仕事など自分では動かせない予定を書き入れる。空いた時間に家事や必要な勉強など、すべきことを書き出す。時間に対して予定が多すぎないか、生活を振り返ってみよう。

 無理のない予定を立て、就寝時間を早め、必要な睡眠時間を確保したら、早朝に「ひとり時間」を作る。自分だけの静かな時間が楽しみになれば、だんだん起きられるようになるはずだ。

 本書にはイーロン・マスク氏やミシェル・オバマ氏など世界のトップたちの朝の過ごし方も掲載。彼らが朝の時間を大切にしていると知れば、生活を見直し、早起きに挑戦したくなるはずだ。さぁ、早起きをルーティン化して理想の自分を作り出そうではないか。

文=冴島友貴

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