子どもの教育費、すべて国公立でも1000万円超!? 貯蓄と投資で教育費を確保する方法

出産・子育て

2018/9/17

『「教育費をどうしようかな」と思ったときにまず読む本』(竹下さくら/日本経済新聞出版社)

 お子さんがいらっしゃる方に質問です。家計の中で大半を占めているものはいったい何でしょうか。そう教育費です。夫婦の年収の合計が500万円で子どもが2人いる場合だと、ピーク時には年間の可処分所得(手取りの金額)の50%以上を教育費が占めてしまうこともあるのです。

 手取りの中から日々の生活費と家賃、光熱費を捻出し、趣味のためのお金と老後生活の資金を確保しつつ、子どもの教育費を用意するのはなかなか大変。「何とかなるでしょう」では済まされない事態に陥ってしまうかもしれません。

「子どもにいい教育を受けさせたいけれど、お金が…」という方にぜひ読んでもらいたいのが『「教育費をどうしようかな」と思ったときにまず読む本』(竹下さくら/日本経済新聞出版社)。本書は「教育にいつ、どれだけお金がかかるのか」「教育費はどうやって確保するのか」「奨学金などの活用法」を贅沢にもいっぺんに紹介しています。

 今回は本書の中身を少しだけのぞいてみましょう。

■「高校から私立」なら教育費の総額は約1500万円!

 東京、大阪などの大都市圏では、「小中学校は子どもを公立に通わせたけど、高校からは私立に行かせる」というパターンが多いようです。最近の傾向として学区制が廃止される中で、倍率の跳ね上がる人気の公立高校に行きづらくなった結果、私立高校に入学する学生が増えているのだといいます。

 高校から私立に通う場合(高校と大学または専門学校が私立)に子ども1人あたりにかかる教育費は1500万円とも1700万円とも言われています。幼稚園で67万円(3年間)、小中合わせて388万円(9年間)、私立高校で299万円(3年間)、そして大学では文系・理系、自宅通学・自宅外通学かにもよりますが、平均862万円という内訳(例)です。

 ここにかかる教育費を夫婦の収入だけでまかなうのは少し難しいかもしれません。そこで、教育費確保の方法について軽く触れてみましょう。

■教育費はバランスの取れた貯蓄と投資の2本立てで準備

 本書の著者がカウンセリングをおこなった親御さんの中には、「貯蓄と投資の2本立てでうまく教育費を準備することができた」という人もいるそう。許容できる範囲内のリスクを取りながらも、貯蓄のほうも怠らないという姿勢で教育費を用意した人は比較的うまくいっているようです。

 最近では、資金運用といえばNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)といった方法をよく耳にします。これらは運用で増えた分について一定の範囲内で非課税の恩恵が受けられる制度。たとえば、100万円投資して150万円まで値上がりし、50万円儲かった場合を考えてみましょう。このとき、儲かった50万円に対して20%の税金がかかって、実際に受け取れる金額は140万円になってしまいます。しかし、NISAやiDeCoで運用すると、この所得税分も手に入るのです。

 教育費の一部は、労働収入だけでなく資金運用収入に頼るのもひとつの策かもしれません。

 本書は、これからの教育費と家計の収支を確認するためのシミュレーション方法や公的補助金などの上手な活用方法もまたみなさんに紹介しています。「そろそろ教育費のことを」と思ったらまず本書に目を通してみてください。きっと漠然とした不安も晴れることでしょう。

文=ムラカミ ハヤト