ラクでおいしい!作り置きが苦手な人必見の冷凍バイブル

食・料理

2019/4/20

『冷凍つくおき』(nozomi/光文社)

 毎日の生活の中で、欠かせないものとして「食事」がある。しかし、時間に余裕がない場合、どうしても自炊せずに外食で済ませてしまう機会が多くなってしまうものだ。外食に頼ることは悪いとは思わないが、金銭的な負担が生じてしまうのと同時に、栄養バランスも乱れてしまうだろう。だからこそ、できることなら自炊することを私はおすすめする。しかし、仕事から帰ってきてから自炊をするのは、少し面倒だと思う人も多いのが事実だ。そこで、活用できるのが「冷凍品」である。

『冷凍つくおき』(nozomi/光文社)では、日々の食事を作るにあたり、冷凍食品をどのように使うと便利になるのかを用途ごとにまとめている。電子レンジで加熱するだけで食べられるおかず類のストックの仕方や、冷凍食品のメリットなども紹介しているので、読んでいるだけで得をした気分になるだろう。また、著者が経験した家族が増えた場合の作り置きの利用法なども載っているので、ライフスタイルが変化するタイミングでも活用することができる。

 本書の冒頭には、まずこの作り置きを活用するのに「おすすめの人」が紹介されている。特に、生活リズムが崩れやすい人や、おかずのバリエーションを増やしたいと考えている人には、とても参考になるポイントがそろう。もちろん、スーパーなどで惣菜を買ってくる方が早いのだが、とにかくお金がかかるし、時間帯によっては揚げ物しか売り場に残っていないこともあるだろう。だが本書を活用すれば、手ごろな値段の野菜などを買ってきて下処理をして、冷凍しておくだけで普段の食事に彩りを添えられる。さらに、冷凍作り置きの習慣を長続きさせるコツなども載っているのがうれしい。

 冷凍作り置きを始めるときに大事なポイントは、「作る食事の定番化」だ。基本的に献立を立てる場合、ご飯とみそ汁に、主菜と副菜を用意するとバランスが取れていると感じるだろう。その中でも、主菜と副菜を冷凍にして準備しておくだけで、普段の料理の手間が少なくなるのだ。いろいろな料理を準備するのはいいものの、保存したことを忘れて冷凍庫の奥で黒く変色させてしまったという経験をしたことがあるだろう。そうならないように、「冷凍庫を整理するタイミング」を決めておくことが大事だと指摘している。「月に一度」という頻度での整理を勧めているので実践してみよう。

 おかずにピッタリなレシピやすぐに調理できる食材、そして「10日分」の冷凍作り置きの見本なども本書では取り上げている。レシピを見て面白そうだと感じた瞬間に、すぐに活用できるためのステップも用意している。どれも目安の時間が書かれているほか、調理に必要なものと費用が明記されている。これなら「時短」にもなるし、今まで少し物足りないと感じた食卓を鮮やかにしてくれるだろう。そして、この冷凍の作り置きを使った献立も載っているので、参考にしやすい。

 冷凍の作り置きに挑戦する場合、何が必要なのか。そして、どのように収納すると使いやすいかといったところまで紹介している。かさばるものを買ってしまった場合に、どう収納すべきか迷うこともある。本書では作り置きにすることで、必要なものを収めるスペースの使い方の工夫と、ライフスタイルに合わせて食事の作り方を変化させてくことの大切さを教えてくれる。だからこそ、毎日の食事作りの中で「冷凍」という選択肢を増やすメリットは大きいと語っていると思う。

 ラクしておいしい料理を楽しめるコツが、この一冊にはたくさん詰まっている。

文=方山敏彦