イーロン・マスクが判断軸とするマトリクスとは?「バカになれる資質」が成功の条件/本当の頭のよさを磨く脳の使い方

暮らし

公開日:2022/12/10

 今日の正解が、明日は不正解かもしれない時代。不透明な世の中を生き抜くためには「本当の頭のよさ」が必要かもしれません。

 脳科学者の茂木健一郎さんは「情緒に流されない力」「地図を読み換える力」「アニマルスピリッツ」「妄想する力」の4つが「本当の頭のよさ」の源泉だといいます。

 『本当の頭のよさを磨く脳の使い方』では、アインシュタインからイーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグまで、歴史に名を残す天才や世界的起業家たちを分析し、脳科学から「本当に頭がいい人」になる方法を解き明かします。

 理性に偏りすぎずに革新的な挑戦をする「アニマルスピリッツ」とは?

※本作品は茂木健一郎著の書籍『本当の頭のよさを磨く脳の使い方』から一部抜粋・編集しました

本当の頭のよさを磨く脳の使い方
『本当の頭のよさを磨く脳の使い方』(茂木健一郎/日本実業出版社)

アニマルスピリッツが道を拓く

 ここまで、変化と多様性の時代を生きていくには「論理的思考力」と、道なき道を行くための「コンパス=仮説力(地図を書き換える力)」が必要だとお話ししてきました。

 これらの力はどちらもロジック、左脳的要素です。

 皆さんご存知のように、脳には左脳と右脳があります。左脳と右脳にはそれぞれ役割、機能があり、そのバランスが大切です。左脳的要素だけでも右脳的要素だけでもうまくいきません。

 本当に頭がいい人は、右脳的にも左脳的にも高い知性を持つ人です。

 この、右脳的なかしこさ、知性の柱として、本書では「アニマルスピリッツ」を持つことを提案します。

 アニマルスピリッツとは、イギリスの経済学者ケインズ(ニュートンの草稿を競り落とした、第1章で登場したあのケインズです)が使用した用語です。

 合理的な動機に基づいて行なわれる経済活動の中で生じ、時に経済活動を左右する合理的には説明できない不確定な心理を指すのがアニマルスピリッツです。「血気」「野心的意欲」「動物的な衝動」などと訳されます。

 たとえば、不況下において将来の収益のために(マネタイズするかどうかは未知数なのにも関わらず)新事業にチャレンジする、事業を拡大するなどはアニマルスピリッツの典型的なものでしょう。

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