道端に倒れている男を発見し通報した女。猛吹雪の中、警察が駆けつけると…【北の吹雪の大地にて】/意味がわかると鳥肌が立つ話④

文芸・カルチャー

公開日:2023/8/22

意味がわかると鳥肌が立つ話』(蔵間サキ:編著、toai:絵/Gakken)第4回【全13回】

累計460万部を突破した「5分後に意外な結末」の公式ライバルシリーズ「5分後の隣のシリーズ」より、『意味がわかると鳥肌が立つ話』をお届け。一見何気ない物語のようだけど、意味がわかると、その意外な展開に思わずゾワっと鳥肌が…。怖いだけではなく、感動や笑いなど、さまざまなタイプのショートストーリーを収録。読み進めるうちにどんどんはまっていく……「鳥肌」エピソードをお楽しみください。

【怖い場面あり、苦手な人は閲覧注意!】

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意味がわかると鳥肌が立つ話
『意味がわかると鳥肌が立つ話』(蔵間サキ:編著、toai:絵/Gakken)

北の吹雪の大地にて

 ある猛吹雪の日のこと。1人の女性が、道端に男が倒れているのを発見した。女性はすぐさま、「凍死体を発見した」と警察に通報した。

 通報を受けて、ベテラン警部が若い刑事らをともなって出動した。通報があれば、たとえ大雪でも駆けつけるのが警察だ。

 しかし、通報者が教えてくれた場所に行っても、死体はおろか通報者の姿もない。イタズラかと思い、帰ろうとしたときに、若い刑事が、なかば雪にうもれた凍死体を発見した。

 若い刑事は、ベテラン警部に言った。

「死因はやはり凍死のようです。この大雪の中、行き倒れてしまったのでしょう。事件性はないんじゃないでしょうか」

「先入観は禁物だ。通報者が見当たらないなら、目撃者を探すしかなさそうだな」

 ベテラン警部はため息をついた。こんな大雪の中、目撃者を見つけるのは骨が折れるだろう。

「通報者もさっさと帰っちゃったみたいですね。まあ、この雪じゃ、しょうがないですよ」

「そうだな。こんな吹雪じゃ捜査もままならない。現場保存だけしっかりやって、日を改めよう。まずは、その女性のホトケさん(遺体)を検死に回しておいてくれ」

意味がわかると鳥肌が立つ話

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