女の子の霊が出るという噂の旧校舎に忍び込む。みんなで「鬼ごっこ」を始めると…【みんな】/意味がわかると鳥肌が立つ話⑩

文芸・カルチャー

公開日:2023/8/28

意味がわかると鳥肌が立つ話』(蔵間サキ:編著、toai:絵/Gakken)第10回【全13回】

累計460万部を突破した「5分後に意外な結末」の公式ライバルシリーズ「5分後の隣のシリーズ」より、『意味がわかると鳥肌が立つ話』をお届け。一見何気ない物語のようだけど、意味がわかると、その意外な展開に思わずゾワっと鳥肌が…。怖いだけではなく、感動や笑いなど、さまざまなタイプのショートストーリーを収録。読み進めるうちにどんどんはまっていく……「鳥肌」エピソードをお楽しみください。

【怖い場面あり、苦手な人は閲覧注意!】

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意味がわかると鳥肌が立つ話
『意味がわかると鳥肌が立つ話』(蔵間サキ:編著、toai:絵/Gakken)

みんな

 田舎町にあるこの小学校には、「夕方の4時ちょうどに旧校舎の4がつく教室に入ると、女の子の霊にとりつかれてどこかへ連れていかれる」という噂があった。

 

 しかし、「そんなのは、旧校舎に立ち入らせないようにするための先生たちの作戦だ」と考えた数人の女子小学生たちが、旧校舎に忍びこむことにした。

 その日は土曜日なので、学校は休みだ。正門は閉まっているが、小さな裏門はいつも開いている。そして4時ちょうど、旧校舎の6年4組の教室に入った。

 はじめ、みんな怖がっていたが、だんだんと元気になったのか、誰が言い出したわけでもなく、旧校舎内でかくれんぼを始めることになった。わたしが鬼だ。なかなか見つけられなくて大変だったけど、なんとかみんな見つけることができた。

 でも、みんながまた走り出して、次は鬼ごっこが始まった。またわたしが鬼だった。しばらく鬼ごっこをしていたけど、みんな疲れてしまって、すぐに捕まえることができた。

 それからみんなを連れて旧校舎から出た。こんなに遊んだのは久しぶりだったから楽しかった。今度は、別のみんなとまた遊びたいと思った。

意味がわかると鳥肌が立つ話

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