ブレーカーでも落ちた? いつもより早めに帰宅すると、突然部屋の明かりが消え真っ暗に…【停電】/意味がわかると鳥肌が立つ話⑧
公開日:2023/8/26
『意味がわかると鳥肌が立つ話』(蔵間サキ:編著、toai:絵/Gakken)第8回【全13回】
累計460万部を突破した「5分後に意外な結末」の公式ライバルシリーズ「5分後の隣のシリーズ」より、『意味がわかると鳥肌が立つ話』をお届け。一見何気ない物語のようだけど、意味がわかると、その意外な展開に思わずゾワっと鳥肌が…。怖いだけではなく、感動や笑いなど、さまざまなタイプのショートストーリーを収録。読み進めるうちにどんどんはまっていく……「鳥肌」エピソードをお楽しみください。
【怖い場面あり、苦手な人は閲覧注意!】
停電
最近、仕事が忙しく、深夜残業が続いたせいか、目まいがするので、今日はいつもより早めに仕事を切り上げることにした。
家に帰り、ビールを飲みながらテレビを観る。至福の一時だ。たまには、こうして休息をとらないと病気になってしまう。やはり、健康が第一だ。
「これからは、働き方を考えないとな!」
そのとき、突然部屋の明かりが消え、まっ暗になった。ブレーカーでも落ちたのだろうか?
「テレビ、いいところだったのに……」
仕方なくブレーカーを上げに向かう。
手探りでブレーカーにたどり着いたが、ブレーカーは落ちていないようだ。
もしかしたら、この地域が停電しているということなのだろうか。
自分ではどうしようもないことでイライラしてもしょうがない。たぶん、こういう「気の持ちよう」を変えることが、「働き方」を変えることにつながるのだろう。
俺は、気長に復旧を待つことに決めて、テレビの音を頼りに部屋に戻った。