ヒャダイン連載 【第7回】いま話題の「たくらむ技術」を読んで加地Pからいろいろ学んでみた

更新日:2014/6/1

加地P「かわいがられた方が絶対にトク」

俺も少しぽっちゃりしたら「かわいげ」がでるだろうか

 意外だったのですが、元々加地Pはスポーツ担当だったらしいです。初期のキャリアはスポーツ畑で叩き上げられた後、途中でバラエティ班に移動、またADからスタートさせたらしいです。僕も最近ちょこちょこテレビ番組に出させていただいて、共演者の男性は僕以外芸人さん、ということもしょっちゅうなのですが、一線の芸人さんたちは職人さんたちの集まり。僕みたいなもんが真似事したところで敵いもしないのでなるべくお邪魔にならないようにちょこんと座っているつもりなのですが、加地Pは「かわいがられた方が絶対にトク」と説いています。アイドルのように振舞え、ということではなくて、例えば「太ること」がかわいがられるポイントの一つとのこと。最近の出川哲朗さんやザキヤマさんのように少しぽっちゃりしたほうが「かわいい人」になるようです。他、最近よくいじられる千原ジュニアさんの中の「かわいさ」や毒舌で辛辣な有吉さんの中にある「かわいさ」が「いい人」につながるようです。それは意図的に作り出すものではないんですよね。確かに狩野英孝さんやフルーツポンチ村上さんは天然の中に「かわいさ」があって憎めないですもんね。「かわいさ」、か・・・。難しいなあ。

加地P「勝ち続けるために負けておく」

 あと、真似できないすごいことだなあと思ったのが「勝ち続けるために負けておく」という考え方。アメトーーク!で言うと、「中学の頃イケてなかった芸人」や「どうした品川」のような「勝ち」が約束された企画ばかりやるのではなくて、分かる人は分かる、そんな企画を定期的に差し込んでいくことが重要、とのことです。「RG同好会」や「フジモン芸人」などの万人受けしないけど刺さる人には刺さるコンテンツを入れることによって、飽きられることを避ける事が出来て、常に番組にサプライズをもたせることができるという。勉強になるなあ。よく言われるたとえですが、フルコースで頭から肉、最後まで肉だとうんざりする、というやつですよね。でも不安になりますよ、やっぱり。常に安打を打ち続けなければいけないという強迫観念で仕事をしている部分もあるので、こういった「外し」の勇気というのはなかなか持てないですよ。おまんま食い上げになるんじゃないか、と思ってビクビクですよ。小物だなあ、俺。

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 他、仕事に対する積極的なアプローチの方法や、ネガティブなものに対する対処法など独自の視点でテンポよく語られていて、読んだ後なんだか気持ちが軽くなる、そんな本でした。そして、加地Pの番組がどうして面白くていつも新鮮なのかがよくわかりました。やっぱりテレビって面白いよなあ。全然「オワコン」じゃない、と改めて思います。

 

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