ヒャダイン連載 【第6回】今話題のマンガ『自殺島』を読んで自殺について考えてみた

2013/6/18

変幻自在のネオネオポップアイコン ヒャダイン(前山田健一)による気ままな読書感想文!

 ども。6月ですね。湿度が気になる季節です。除湿機を回しまくって水を捨てまくってます。大変だ。
 さてさて。そんな鬱陶しい毎日の中、僕といっしょに『シフトと時給と、ついでに愛をとりもどせ!』を歌っている吉木りささんがレビューをしていたマンガ『自殺島』を興味本位でまず1巻だけ読んでみました

 

『自殺島 1―サバイバル極限ドラマ』

森恒二/白泉社

生きる義務を放棄し、自殺を繰り返す”常習指定者”たちが送られる島──通称、”自殺島”。主人公・セイは、自殺未遂の末、病院のベッドからこの島へと送り込まれた。そこに待っていたのは、セイと同じ”未遂者”たちだった!! 島で自殺を図る人々を目の当たりにし、セイ達は生きる事を選択する──

本を読んでいると猫のポンちゃん(2ヶ月♀)が邪魔をしてきます。かわいいから許す

 まず設定が、日本は人口増加、それにともない自殺者、自殺未遂者も増加。そんな自殺志願者を更生させる費用を政府が負担しきれなくなった。したがって何度も自殺を繰り返す人物を対象に、「生きる義務の保有」をたずねて、放棄した人間は国民IDを剥奪、すなわち日本国籍を剥奪され、気づいたら「自殺島」と呼ばれる南国の無人島に集団で隔離されるというものです。

 何度も自殺しようとして自殺できなかった人々が水も食料も用意されていない無人島に放り出されるわけですから、当然速攻自殺する連中が続出します。そりゃそうですよね。死にたくても死ねなかった人なんで、生きる希望がないわけで、死を選ぶ流れになるのは当然かもしれません。そんな中、「こんなところで死ねない」という理由や、自殺した人の死体を目の前にして死への恐怖を覚えた人が生きるためにサバイバル生活がスタートするわけです。

・・・。以上第一巻。

お も し ろ い じ ゃ な い か ! ! !

 ただの無人島サバイバルのストーリーではなく、登場人物全員が元々自殺志願者。全員が心に深い闇を持っているという状況で生き抜いていくという。話に深みが出るよなあ。早く次巻を読みたい!! 急いで現在発売中の第二巻から第九巻までを大人買い。寝る間を惜しんでぐわーーーーーっと読みふけりました。

生きる意味を模索しながら必死に生き延びていく

鹿を狩るシーンは緊張感たっぷり

 いやはや。生きることを決めた元自殺志願者。派閥が出来たり暴力や窃盗、色々な問題が発生してくるんですよ。そんな中でも魚を釣ったり素潜りで捕ったり、畑を耕し作物や家畜を育てたり、ついには武器を作り獣を狩り始めたり。生きる意味を模索しながら必死に生き延びていくわけです。

 ここがね、すごいんですよ。この人達のサバイバル能力がえぐい。まず野草に関して詳しい人物が一人いて、そのため食用の草を見つけることができる。芸能界でいえば岡本信人さんですよ。渡る世間は鬼ばかりですよ。そして魚狩り。海の中で猛スピードで泳ぎまわる魚をお手製の武器で突いたり、網を使って大量に捕獲したり、この適応能力半端ない。元農家がいたおかげで、食物の栽培、そして家畜の育成まで軽々とこなしていくのです。元看護師もいるから病人やけが人が出てもそれなりの対応ができる。そして究極は主人公セイくん。彼は高校時代に本で読んだ知識のみで大弓を作り上げて、道なき山へと独りで狩りに出かけ、みるみるハンターとして腕を上げていきます。鹿を狩り、イノシシを狩り、それをさばき、川で冷蔵をし、さらには燻製にして保存食にまでするという。セイ君すごいよ。その適応能力半端ないよ。さすが主人公だよ。

 実はこの自殺島メンバー、とんでもない精鋭ぞろいじゃないのだろうか。もし自分がこの島に放り込まれたらついていけないと思う。クイズは答えられるけど、サバイバル術は知らないもん。曲は書くことできるけど、それじゃあお腹は膨れない、この島では。よし真剣に考えよう。俺はこの島で何が出来るだろうか。ふーむ。あ!料理だ。きっと料理で役に立てる。島の食料源、昆虫だって素敵なディナーに仕立ててみせる。コオロギのミネストローネ。バッタとカマキリのペペロンチーノ。うげげ。