鉄UP食材「赤身魚の刺し身」/『成功する子は食べ物が9割 最強レシピ』③

暮らし

公開日:2020/3/29

成長期の子どもは人生最大、鉄を失う

まずはお母さんが“鉄”について知る

 月経がない場合には、子どもの貧血は「食事での鉄が足りない」ことが主な理由です。つまり、食事からとった鉄の摂取量が、そのままヘモグロビン値にあらわれるということです。

 ラブテリが行った貧血調査では、貧血リスクが低かった子どもは、お母さんに鉄を含む食材について知識があり、食事でとる工夫ができていることがわかりました。お母さんの“貧血マネジメント”は重要!

 吸収率の低い鉄を、成長期の消費スピードが速い子どもに十分に供給することは、至難のわざ。まず、その事実を知りましょう。

 男の子は体格も大きく、体内の鉄は運動するほど汗をかいて出ていくので、サッカー少年や野球少年はより多くの鉄をとらないといけません。一方、女の子は思春期に初経を迎えたら、圧倒的に貧血リスクが高くなるため、鉄をさらに強化する必要があります。


鉄は、脳と骨の発達にも影響する

 血液をつくる鉄は、全身に酸素を供給して、心と体の疲労を回復する“総合スタミナ剤”のようなもの。貧血がひどくなると、イライラしたり、疲れやすくなったり、朝の目覚めが悪く起きられない、顔色が悪い、月経のある女の子はPMS(月経前症候群)が重いなどの不調が起こります。元気ではない、ベストパフォーマンスでいられないのは、貧血が原因かもしれません。

 鉄は、脳内で分泌される神経伝達物質をつくる酵素を補う、補酵素としても働きます。鉄が豊富であれば、心を安定させる「セロトニン」、やる気を促す「アドレナリン」、快楽を得る「ドーパミン」などをたくさんつくることができます。そのため、うつなど心の病気とも、鉄は密接に関係しているのです。

 また、鉄はコラーゲンをつくる栄養素でもあります。骨はカルシウムとコラーゲンが1対1の割合で構成されているため、鉄が足りないとコラーゲンがつくられなくなり、骨の成長(身長の伸び)に影響する可能性があります。

 毎日、コンスタントに鉄を与えることは、子どもの脳を発達させることや、身長を伸ばすこともサポートしているのです。



第4回に続く