『週刊ツリメ』「Go To キャンペーン、都民どこも行けなくてぴえん」

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更新日:2020/7/31

 政府が地域の経済を活性化させる為にGo To キャンペーンという施策を発表したのだ。旅行者の旅行、宿泊代が二分の一相当額支援される素晴らしいクーポンを貰えるのだ。しかし東京都はコロナウイルス感染者が急な増加傾向にあるので都民はキャンペーンから排除となった。

 ツリメは現在都内に住んでいるので他県には行っても対象外だ。前々から草津温泉に友達と行く計画が真っ白になってしまった。

 3月以降、家から極力出ない生活を送ってきた。今はコロナ対策をした上でなら、ある程度は外を歩けて外食も楽しめる。でもさ、やっぱり東京だとのんびりできないんだよなぁ。元々埼玉の田舎に生まれ緑に囲まれて育って来たからビルとビルの間に住むのは窮屈なのだ。

 実家からの景色は緑と畑しか目に映らない。進む時間がゆっくりなんだ。自然が僕をあたたかく歓迎している気分で過ごせる。しかし母親は僕のだらしなさを鋭い言葉で指摘してくる。例えば久しぶりの帰省でも「なんで帰って来たの?」と歓迎ムードではないのだ。それは日常茶飯事のことだから良いのだが、客観的に見ると冷たいと捉えられる。優しい笑顔で僕を迎えてくれるばあちゃんが唯一の救いだ。

 それに対して都会は人の賑やかさが盛んで嫌気をさす。大勢の乱れた足音を聞くのが精神的にまいる時が稀にくる。まだ母のどぎついセリフを食らった方がマシだ。人に見られる仕事をしていて気疲れもするし、堂々と空気を吸いたい。まさに自粛疲れです。ゆっくりと温泉に浸かり、懐石料理を堪能し、お酒を飲みながら綺麗な星空の下で「最高だな」って呟くまで完璧なスケジュールを作成していたが予定はなくなってしまった。

 これもキャンペーンで旅費費用を支援してくれるから少しお高い旅館に泊まれるなって魂胆だったのだが、悔しい結果になった。だからツリメはとても不満を持っているのだ。この政策自体はとても良いと感じている。これで国民が他県に旅行に行ったら観光産業が疲弊している今、経済は少なからず回復する。事業者の方々もコロナ以前の売り上げには戻らないかもしれないが、倒産せずにコロナウイルス のワクチンができるまで営業を維持するきざしが見えてくるのではないかと考えている。現状のままだと本当に観光業を中心とした悲しいニュースを見る日が多くなるんじゃないかと危惧している。

 ところがここに来て全国でコロナ感染者の数が急激に増加してGo Toキャンペーンどころじゃねぇぞって話になっている。我が故郷である埼玉に加え、大阪、神奈川も感染が拡大している。こんなコロナ禍の状況で人が県をまたぐのはリスクをともなう場合もあるんじゃないのか? と考えてしまう側面もある。であれば東京以外の感染率の高い地域もキャンペーンの対象から外した方が良い気もする。

 そもそもGo Toキャンペーン自体が感染を広げる根元になるのでは? と批判的な声を聞くが、日本政府が経済と感染のバランスを保ちながら日本を動かしたいとこの政策を通して我々国民に伝えている様にも聞こえる。少しだけ強引に政策を進めているなぁって思う節もあるが、「仕方がない」と腹をくくらないけないのかも知れない。僕も我慢して群馬県は諦めて高尾山を登って東京の露天風呂に浸かりに行きます。

執筆者プロフィール
ツリメ(byアバンティーズ)
埼玉県出身、年齢は23歳。チャンネル登録者数160万人超の人気グループ「アバンティーズ」のメンバー。
絵心はないがイラストを描くのが趣味で、メンバーからは「画伯」と呼ばれている。
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