幼なじみから恋人へ…尊い恋の一歩を描く青春恋物語『マジで付き合う15分前』/マンガPOP横丁(51)

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公開日:2021/3/19

『マジで付き合う15分前』(Perico/KADOKAWA)
『マジで付き合う15分前』(Perico/KADOKAWA)

 この作品を読む前と後で、「15分」という時間の意識が変わってくる。そんなに短くも、そしてそんなに長くもない15分間という非常に絶妙な時間。幼なじみの高校生男女が恋人同士になり、“恋の勇気の一歩”を描いた恋物語、Perico先生の『マジで付き合う15分前』(KADOKAWA)でのとても尊いエピソードを味わっていただきたいと思い、今回紹介する。

ちなみに、タイトルを見た瞬間に“MT15(エムティーフィフティーン)”と変換したくなる“ヒロスエのMK5(エムケーファイブ)世代”のはりま。21世紀生まれの人はわからないかなぁ(笑)。

 高校生の祐希と夏葉は同じマンションのお隣さん同士。そして登下校でもプライベートでも基本一緒にいることが多い幼なじみだ。そのあまりの距離の近さに、クラスメイトから付き合っていると噂が絶えないが、幼なじみの関係のまま現在に至っている。卒業が間近に迫ったある日、帰り道に寄ったファミレスでの一幕。夏葉からの突然の「別れよう」発言。別れると言っても、この時点では付き合っていない2人。しかしこの発言が祐希の心を動かす。その話の流れとノリで「じゃあ付き合う?」と返答。その軽さにツッコむ夏葉だが、祐希のとある一言で夏葉は寂しげな表情で思わず本音がポロリ。何かを感じた祐希は夏葉へ実際に付き合うことを提案し、カップル成立。2人は恋人同士となった。ファミレスを出た後、家に着くまでの間に、恋人っぽいことをしてみようと手をつないだりするも、やはりまだその行動は控えめ。卒業までの半年間、お試しで付き合うことを決めたのだった。

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 果たして、勢いで付き合うことになった祐希と夏葉の恋の進展とその行方は。さまざまな経験を重ね、ゆっくりじっくり進みながら悶絶しまくる青春の日々が始まるのであった。

 一緒に登下校したり、勉強したり、祐希の家に出入りしたりと、幼なじみとして接していた頃はなんてこともなかったのに、恋人という関係になってからは異性として意識してドキドキしちゃう……とは急にはならないけど、お互い彼氏彼女になろうと健気に頑張る姿を尊く感じて味わうのがこの作品の醍醐味だ。恋人のお試し期限を“半年”と決め、ハッキリと言ってないが、間違いなく両想い。どちらも離れたくない雰囲気が感じ取れる。そのひとつひとつの幸せを感じている様子に非常にキュンキュンきた。特に夏葉は、祐希と付き合えることが悲願だったのであろう。最初のファミレスで見せた寂しげな様子がそのすべてを物語っている。

 1巻後半の恋人としての初デート回は、もう尊さで溢れている。恋人らしく待ち合わせするとか、夏葉が気合を入れたデート服で挑むとか、あーかわいい! ちなみに、この2人をずっと見てきた祐希の妹・奈央が裏で素晴らしい仕事をする。特にこのデート回は奈央と一緒にドキドキしながら読めるおすすめのエピソードだ。

 本作は各話に「マジで○○する15分前」というサブタイトルが付けられているので、2人がさまざまな15分前を積み重ね、「本気(マジ)」の恋人となっていく過程を楽しんでいきたい。“MM15(マジで悶える15分前)”になることを約束させていただきます!

マンガPOP横丁

文・手書きPOP=はりまりょう

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