不意の素顔に魅せられて…助っ人メガネ男子との“じれキュン”ラブストーリー『恋をふたさじ』/マンガPOP横丁(99)

マンガ

公開日:2022/2/25

恋をふたさじ
『恋をふたさじ』(オノヤマコズエ/集英社)

 メガネの下に潜む“美”は最強の「キュン」を生みますな! これは今も昔も変わらないようで……。今回は、助っ人メガネ男子の不意の素顔に心射抜かれちゃう女性カフェ店長のほんわかラブストーリー『恋をふたさじ』(オノヤマコズエ/集英社)をご紹介!


advertisement

思い出のカフェで始まる新しい恋の物語

 料理人・三上ことはは、勤務先の社長の発言に不快な気持ちになり、その日はヤケ食いしようと特大ハンバーグ弁当を手に帰宅していた。その時、母親から5年前に亡くなった祖母の店を取り壊すという連絡が入る。その店は食堂っぽい雰囲気のカフェで、ことはは落ち込んだときにそこで食べる祖母のおいしい料理で元気をもらい、これがきっかけで料理人になったという、とても思い出深い場所だ。そこでことはは、新しくカフェをオープンしようと決心! 勤めていた職場を辞め、その準備が始まった。

 決心から1カ月後。ことはは祖母の店「カフェミカミ」を久々に訪れる。中へ入ると、閉店から約8年経ったこともあり、だいぶ朽ちている部分も。当時祖母が立っていたカウンターの風景を思い出していると、突然どこかからか物音が。なんと2階からメガネをかけた見知らぬ男性が下りてきたのだ! 非常に頼りない見た目だが、彼はことはの兄が呼んだ助っ人で、名前は広沢和也。女性が苦手というちょっと心の壁のある人物だった。しかし彼の働きぶりはとてもまじめで一生懸命なので、支障なく開店作業は進んでいった。そしてとても素直なところに、ことはは思わず「かわいい」と和也へポロリ。多少の人見知りな部分を見せる中、それでもお互いを支えあって作り上げていく新しいお店。しかしオープンが明後日に迫ったことはに大きなピンチが訪れる。そこで和也は意外な一面を見せ乗り越えるのだが、その時に自然とメガネが外れてしまった和也の表情に、思わずキュン! この一件で和也のことを意識するようになることは。果たしてオープン後の2人はどうなる……!?

絶妙な距離感に悶絶しちゃう、本作の恋のテーマは?

 もうこれは和也のキャラクターのギャップに悶える作品だといっても過言ではない! そんな本作の恋のテーマは“じれキュン”。仕事のパートナーとして和也との距離を縮めたいが、変なプレッシャーをかけたくないから気持ちを抑えちゃうことは。そして彼女に頼ってもらおうと積極的に頑張る和也。作品タイトルである“恋をふたさじ”を加えてのこの絶妙な距離感が非常にはがゆくてモドカシイ。そしてたまに起きる、心揺さぶるふたりの近距離展開! これぞまさにじれキュンだ。

 祖母のレシピと思い出をもとにシンプルながら美味しいメニューを揃えた「カフェミカミ」。しかも店長は元料理人だから、間違いなく美味いはずだ。もちろん実在はしていないが、とってもキュンとしちゃう当店へぜひご来店ください!

マンガPOP横丁

文・手書きPOP=はりまりょう

あわせて読みたい