六人の嘘つきな大学生 (角川文庫)
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2022年本屋大賞『同志少女よ、敵を撃て』装画担当・雪下まゆに聞く創作論。「社会への違和感」を抱えた主人公の絵の魅力
書店の店先で、2022年本屋大賞を受賞した『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬馬/早川書房)の表紙に描かれた青い目の少女の「目力」に心を掴まれた――そんな経験を持つ人は多いのではないだろうか。
この印象的なイラストの作家は、アーティストでファッションデザイナーの雪下まゆさん。2022年本屋大賞にノミネートし、映画化も決定している話題作『六人の嘘つきな大学生』(浅倉秋成/KADOKAWA)、辻村深月氏のベストセラー『傲慢と善良』(朝日新聞出版)、第21回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作『レモンと殺人鬼』(くわがきあゆ/宝島社)など、数多くの話題書のカバーイラストを担当し、書店に行けば、その装画を必ずと言ってよいほど目にする、注目の作家だ。
アーティストとして、画家だけでなく音楽・ファッションと多彩な方面で活躍をする雪下さんに、「本の装画を描くこと」を中心に、編集部でセレクトした作品のこと、「絵」の仕事にとどまらない活躍についてまで、お話をうかがった。
(取材・文=荒井理恵 撮影=島本絵梨佳)
印象的な目力をもつ人物画は自分がモデ…
2023/9/2
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六人の嘘つきな大学生 (角川文庫) / 感想・レビュー
青乃108号
大手企業の新卒採用試験最終選考に残った6名の学生。最終試験として課せられたグループミーティングに仕掛けられた企業側のワナによって思わぬ苦境に立たされ互いの恥部を晒し会う事になるのだが。会話のみで進行する物語で何しろ動きらしき動きがない中で、これだけ読ませる筆力は大したものだ。結局、人間なんてみんな1つや2つの恥部は持っているもの、それで当たり前なんです、というテーマや良し。
2023/10/24
馨
文庫化したら読もうと思っていた作品。2回ぐらい予想が外れて、騙されちゃいました。就活のグループディスカッション、懐かしい。皆が皆、他を貶めてでも自分が内定取るんだと思っているのがバレバレなのに、表面的には仲良く当たり障りなく接したりしていたなぁ。私ならこんなディスカッションをさせる会社にはこちらから願い下げてす。途中6人のメンバー以外のスピラの正社員まで怪しく思え、一体どこまで疑って読めば良いのかわからなくなりました。後半で波多野くんから主役が嶌さんにチェンジしたのも驚きました。
2023/09/01
ハゲおやじ
初読みの作家。気になっていた本。「就活」という異常な環境で学生六人の裏の顔?によるミステリー。抜群のリーダビリティで まさに ”読ませる” 本だった。普通ならラストにもってくるであろう内容が 1/2位で出てきて、そこから一捻り いや 三捻り位で読み手を畳み掛けてくる。ラストは、そう来たか で終わる。…って 2024年映画化に期待しちゃうよね。でも「就活」って期間は、受ける側も判断する側も 何なんだろうね?と考えさせられる。とは言え 読後は悪くないね。波多野は 惜しいなぁ…。
2023/08/26
読書のーと
6人の大学生がIT企業スピラリンクスの最終選考に挑むが、予期せぬ事態が発生…。 最終選考での議論中に、6人全員に充てられた告発文書を発見ー。 就活をテーマにしたミステリーで、終盤でドンドン回収されていく伏線が魅力的✨ 婚活と就活ではテーマが異なるが、物語のメッセージ性としては『傲慢と善良』という著書にも類似している気がした。 人物像は、ある1つの側面からだけでは全ては分からない。どんな人でも良い面もあれば悪い面もある。 就活の場のほんの僅かな触れ合いだけで、本当にマッチする人材や企業を見極める事は難しい。
2023/08/30
ナルピーチ
人は一面だけでは図れないという事を良く知れた。大学生の就活をテーマにしながらミステリーとしても十分に楽しめる良作。内定の最終候補者となった六人によるグループディスカッション、誰かが用意した謎の封筒を起点に次々と明かされていく六人の秘密とは…。前半は疑心暗鬼が漂う心理ゲームの様な展開が続く。後半に移り伏線がどんどん回収されて、彼らの隠されていた真実の顔が見えた時、とても気持ち良く思えてほっとした。最後に、面接する側も難しいなと痛感。たった数分の面接時間で何を見極めて採用と言う決断に至るのかなとつくづく思う。
2024/01/12
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