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誰かと暮らすということ

誰かと暮らすということ

誰かと暮らすということ

作家
伊藤たかみ
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2009-10-30
ISBN
9784048740043
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誰かと暮らすということ / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

読メで見かけた作品で、初読みの作家さんでした。読みやすく、人物のココロの動きや表情さえもわかりやすく感じる描写は好みの作風です。本作は「セージ」とあだ名が「虫」というさえない男女を中心に他の人物たちが微妙にリンクする連作集で、リンク具合が絶妙にえがかれています。最初はどちらもメンドクサイキャラだと思っていた「セージ」と「虫」ですが、なんとなくお互い話すうちにゆっくりながら心を開いていく距離感もまた絶妙な描写です。時が経つにつれ2人の間の空気が温かく変化し、読んでいる側にもホンワカと伝わってくる感じでした。

2015/12/26

ケイ

何となくひかれる話たち。男女の距離が少しずつ短くなっていく様子が、まどろっこしくもなく、じんわりと胸の底を温かくさせる。ただ、一番最初の飲み会の席で虫壁とセージに持った印象が、それ以降の二人のイメージとあわなく、そこが残念だった。案外普通の二人じゃないかと思って…。子供ちゃんの喪失を徐々に癒す二人や、カレーの話をする二人の短編が一番好き。

2016/05/16

おくちゃん🍓柳緑花紅

下井草が舞台の短編連作。誰かと暮らすということは、難しい。そして嬉しい。誰かが私を気にしてくれて、私を見ていてくれるってことはそれだけで。。。遠慮しすぎてすれ違う心。ズケズケ言いすぎて離れる心。少しずつ少しずつ行ったり来たりしながら近づいてゆく心。相手がいるから普段気づかない自分に気づく。やっぱり誰かと暮らしたい。と思った瞬間、一人暮らしの義母を想った。

2015/03/01

taiko

同僚同士の知加子とセージが愛を育む様子と、同じ地区に暮らす人たちのエピソードを交えた連作短編集。二人の様子がとっても良いです。地味めだけど、微笑ましい。セージに対してだけ強気でちょっとわがままな知加子が可愛いし、鈍感だけど寛大なセージが頼もしい。これからの2人をもっと見たいなと思いました。間に織り込まれた別の夫婦のエピソードも、切ない話ばかり。どれも好きでしたが、「サッチの風」が良かった。著者の作品2作目。大好きな作家さんに決定です。

2016/02/07

アメフトファン

セージ君と虫さんが恋に落ちるまでを緩やかにのんびりと描かれてます。一目惚れとか大恋愛とは違いますがお互いの好きなところをちょっとずつ探していく恋愛は末長く続きそうですよね。アンドレの話も良かったです。何だか正樹を自分と重ね合わせてしまいました。初読みの作家さんでしたが穏やかな気持ちで読むことが出来て良かったです。

2014/08/28

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