永井豪SF傑作集 1 (KCスペシャル)
永井豪SF傑作集 1 (KCスペシャル) / 感想・レビュー
ぷほは
表題作は超有名な作品なので今更ネタバレも糞もないが、不条理さがそのまま近未来への予言となる永井豪の屈指の名作である。駒と棋士の間で交わされる絶望的なディスコミュニケーションは完全に作者からの読者に対する突き放しであり、この切れ味の前では『スカイ・クロラ』も『魔法少女まどか☆マギカ』も砂上の楼閣となる。石川賢はここから最大の遺産として「きょむーん(虚無)」を受け継いだが、むしろミクロな場面がふっとノモスもコスモスもない表象の奈落へと突き入れられる、その凶器じみたスピード感こそが彼の唯一無二なのかもしれない。
2018/01/13
なさぎ
1974年初出。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の邦訳は1969年で、映画『ブレードランナー』は1982年。文学における普遍のテーマ、「人間の条件」。SFにおけるアンドロイドは、科学技術旺盛たる現代のリアルに沿わせた、悪魔や吸血鬼の姿である。その上で、SFに特有のメッセージとは何か。それは、創造主と被造物の関係性の逆転である。メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』からこっち、人間は神の玩具という理を脱し、自ら生み出したそのものに「汝は人か、それとも化け物か」と問い掛けるのである。
2020/12/20
ビーフハート
考えているのか行き当たりばったりなのか、その両方なのか。ぎりぎり破綻しない成立感というか、ぎりぎり成立している破綻感というかw。
2013/03/07
白猫
2003年1月23日読了
2003/01/23
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