デビルマン外伝‐人間戦記‐ (ヤンマガKCスペシャル)
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デビルマン外伝‐人間戦記‐ (ヤンマガKCスペシャル) / 感想・レビュー
トラシショウ。
「君は悪魔なんかじゃない!人間だ!人間の心を持っている!!人間の悲しみ⋯人間としての苦しみ⋯今オレは感じてる・オレの心にビンビン流れてくる!それが悪魔人間(デビルマン)だ!!」。悪魔王ゼノンが全世界にその姿を現してからしばし。人々は隣人が悪魔かもしれないという疑心暗鬼に駆られ現代の魔女狩りである民狩りを、政府は悪魔特捜隊を結成し異分子排斥に向けて動き出す。これはデビルマン・不動明の舎弟の一人の人間だった山田六平こと「ドス六」の視点から描く物語。ベテラン細野不二彦による50周年記念作(以下コメ欄に余談)。
2023/08/23
ぐうぐう
『デビルマン』のスピンオフ作品を描くにおいて細野不二彦は、原作の中でも集団心理についてクローズアップする(奇しくも、同じくヒーローものをリブートしたドラマ作品『仮面ライダー Black Sun』もまた、集団心理の怖さを主題のひとつにしていたことを思い出す)。原作を尊重し、当時と同じ時代背景の中で、デビルマン軍団でもなく、デーモン軍団でもなく、あくまで人間にこだわる細野は、『デビルマン』のエンディングのその先を描きながらも、やはりそこには人間がいるのだ。
2023/10/21
KDS
細野不二彦の描く「デビルマン」のスピンオフ。本作の主人公はドス六。魔王ゼノンが人類へ宣戦布告するシーンから始まり、原作では端折られていたドス六や木刀政たち不良五人組が不動明に協力することになった経緯が描かれている。「デビルマン」という作品は必要最低限のことだけを描いているため、このようなスピンオフはいくらでも作り出せてしまうという奥の深い名作。悪魔そのものは架空のものだが、それに匹敵する何かが現れた時人類は同じ道を突っ走るのではないかという恐怖が常につきまとう。コロナ禍の時、その片鱗が見え隠れしていた…。
2023/08/21
ara_shinya
名作の誉れ高い『デビルマン』のスピンオフ。過去の名作漫画のリメイクやらスピンオフやらは、もうあまり珍しくもないけど正直そこそこな物が多い印象。まぁ、オリジナルが1番面白いのは当然だもんね。 で、この『デビルマン外伝〜人間戦記〜』は不良グループの1人ドス六を主人公に据え、オリジナルでは語られなかった人間目線でのデーモンと人間の戦いが描かれる。さすが細野不二彦、上手くまとめていて面白い。やっぱりこの手の企画はオリジナルをリスペクトする中堅以上の作家じゃないと駄目なんじゃないかと思ったり。
2023/10/08
jojoemon
何と細野不二彦氏がデビルマンを描く時代が来るとは、長生きしてみるもんだ。原作でも良い味出してた不良グループが主役の本作は、普通の人間視点のデビルマンサーガが展開されて味わい深かった。終わり方も何か神話っぽい感じで良い。個人的には細野氏の絵が好きなので、本編もリメイクして欲しかったりする…
2023/09/05
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