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うさぎ玉ほろほろ

うさぎ玉ほろほろ

うさぎ玉ほろほろ

作家
西條奈加
出版社
講談社
発売日
2022-12-07
ISBN
9784065298954
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うさぎ玉ほろほろ / 感想・レビュー

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タツ フカガワ

7話の連作短篇の冒頭「饅頭くらべ」に登場する渡り中間の鹿蔵は、各地の菓子を食べ歩くのを楽しみとする男でシリーズ3作目の本作で鍵となる人物。南星屋の治兵衛と懇意になるが、その意外な正体が終章で明らかになるという構成もいいけれど、治兵衛の弟で僧侶石海の小僧時代の淡い思い出「初恋饅頭」が胸に染みました。

2023/02/05

いつでも母さん

南星屋の皆にまた会えた嬉しさ。最新刊はシリーズの第3弾!どれも食べてみたい菓子ばかり。7話・・読み始めるとそこはもう西條奈加さんの世界。心地良いのだ。お菓子作りも難しいけれど、人の心も思うようにはいかないもので・・それが生きてるってことなのだろうな。あぁ、まだまだ読んでいたい。そして、南星屋のお菓子に思い馳せる私なのだ(笑)

2023/01/06

のぶ

シリーズだと知らずにいきなり手に取った。登場人物の状況や前からの流れが掴めず戸惑った。全部で七つの話が収められているが、連作短編でありながら物語は長編としてもとらえられるものとなっている。舞台となっている南星屋が老菓子職人の治兵衛、娘のお永、孫娘のお君という家族3人で営む菓子屋という事もあり、菓子の話が多いことから甘い話が良かったが、事件もしっかり描かれていて二重に楽しむ事ができた。しかしそれぞれのキャラクターを追う事に終始して、どれだけ理解できたかは怪しい。過去のシリーズ読むかは未定。

2022/12/25

とろとろ

南星屋シリーズ3作目。「まるまるの毬」「亥子ころころ」の続きで短編7つ。「まるまるの毬」は読んでいないが「亥子ころころ」は2019年に読んだとある。江戸時代の和菓子の話、和菓子職人の主人が元武家の出であったということが前巻でうっすら覚えていた。今回、途中で武家から和菓子職人になった経緯が出てくるので、第1作を読まなくても概略つかめる(かな?)。諸国を旅して見聞きした名物菓子の数々が出てきて、最後にちょっとした謎解きとエンタメが待っている(かな?)。お菓子の解説が具体的で、容易に想像できるところが面白いね。

2023/03/17

ちょろこ

ほろほろの一冊。シリーズ3。タイトルから可愛くほろほろ、ストーリーもほろほろ、心とき解された。和菓子に重ねた人の心模様の描き方がたまらない。苦味も甘さで綺麗にくるんでくれるようで、何度口の中でほろほろ言葉が溶けたことか。親子三代、揺れに揺れる胸の内。雲平さんは南星屋にとってますますかけがえのない人になってきた。お永を見守るしかできない治兵衛の気持ちにもほろほろ、ホロリ。お君と石海さんもなくてはならない甘味だ。みんながみんなお互いを慮る温かさが心に沁みる南星屋。この先誰もが丸い心の置き所を得られますように。

2023/06/20

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