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やめるときも、すこやかなるときも (集英社文庫)

やめるときも、すこやかなるときも (集英社文庫)

やめるときも、すこやかなるときも (集英社文庫)

作家
窪美澄
出版社
集英社
発売日
2019-11-20
ISBN
9784087440447
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「やめるときも、すこやかなるときも (集英社文庫)」のおすすめレビュー

トラウマを抱えた家具職人と恋に臆病な32歳女子。“打算的な恋”の行方は――? 藤ヶ谷太輔×奈緒でテレビドラマ化!

『やめるときも、すこやかなるときも』(窪美澄/集英社)

「やめるときも、すこやかなるときも」――このフレーズを耳にすると、結婚式が頭に浮かぶ。晴れの場で永遠の愛を誓い合う恋人は希望に満ちていて、眩しい。だが、私たちは本当に1人の人間を支えようという覚悟を持ちながら「結婚」をしているのだろうか。窪美澄さんが手がけた小説『やめるときも、すこやかなるときも』(集英社)を手に取ると、そう考えさせられる。

 窪さんといえば、『ふがいない僕は空を見た』や『よるのふくらみ』(ともに新潮社)など、少し陰のある恋愛を巧みに描く天才だ。本作は2020年にテレビドラマ化が決定している注目作。主人公の壱晴を藤ヶ谷太輔さんが、桜子を奈緒さんが演じる。数ある窪作品の中でも、テレビドラマ化されるほど本作が支持を集めた理由は、現代人が抱える恋愛や結婚への恐怖感、焦りといった心の機微がリアルに描かれているからだ。

 読書メーターには、次のような感想が寄せられている。

“大切な人の死を受け入れられない男と恋の仕方を知らない女の恋愛小説なんて、よくあるかもって思っていました。けれども、こんな…

2019/12/11

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夏の文庫フェア「ナツイチ」が今年もやってきた! 豪華声優陣の名作朗読や「よまにゃ」グッズの配布など気になる企画が目白押し

 夏の風物詩とも言える集英社の文庫フェア「ナツイチ2023」が、2023年6月20日(火)からスタートした。全国の参加書店で「ナツイチ」の対象作品を購入すると、「よまにゃ画面クリーナー(全4種)」をその場で一つプレゼント。ほかにも豪華声優陣が名作を朗読するキャンペーンや、毎年恒例の限定カバー版文庫なども登場し、夏の読書に彩りを添えている。

 今年で33回目を迎える「ナツイチ」は、若い世代へ読書の素晴らしさを伝えるために実施されている文庫フェア。7月21日は語呂合わせで「ナツイチの日」と呼ばれており、毎年6月下旬から9月下旬までを「ナツイチ」期間としてフェアを開催している。

 今年は6月20日(火)から9月30日(土)まで、全国およそ4000軒の書店で実施されるという。

「ナツイチ2023」の対象作品は81作品がラインナップされており、中でも目玉とされているのが、伊坂幸太郎の『逆ソクラテス』。2020年4月24日(金)に発売された同書は、「ナツイチ」フェアの開催とともに文庫本として再登場を果たした。

『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎/集英社文庫)

 ほかにもビー…

2023/6/28

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やめるときも、すこやかなるときも (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

読みやすく、熱っつい純愛モノなのである。ただ彼らの歳には駆け込み婚を済ませ、年子を産み終えていたわたしに言わせると…。まずその年まで独身でいて(したがってそれなりにいろいろ抱えている)、ブサイクでもなさそう(男のほうは男前らしい)なふたりが急速にお互いに夢中になるまでの道筋がおおざっぱ。家具職人かぁ、カッコいいけど女のわたしも仕事辞められなさそうだな←現実的すぎ。「大切な相手に言葉を惜しむのはやめよう」という教訓は確かにいただいた。解説はあの山本文緒先生!

2021/02/06

starbro

窪 美澄は、新作中心に読んでいる作家です。未読の本書の新刊文庫を図書館の新刊コーナーで見つけたので、読みました。本書は、昭和の匂いがする純愛物語の秀作でした。家具職人は、モテるのでしょうか?私の義弟は、家具職人です(笑)

2020/01/02

ろくせい@やまもとかねよし

突然始まる恋愛。1年間の特定時期、無意識に体の自由を失う男性家具職人が主人公。多様な恋愛相手。家庭環境で理不尽な貧困を抱える人。亡くなった人。生きている人。大学の友人。親の暴力で自由が制限される人。恋愛は共有を積み上げる感情で成立?それとも論理で説明できない情緒的な発意?彼らの揺さぶられる心情を綴る。はるか昔から悠然とそこにある宍道湖。それは尺度が異なる自然の時間を想起させ、人間の喜怒哀楽はどれも微細な情動だと気づかせ、そんな泡立ち程度の感情を愛しむ情緒へ彼らを誘う。最終盤「木の命をもらう」は印象的。

2021/11/04

ソルティ

最初は邪道な理由で相手を求めたのにお互いどんどん純粋に好きになる様がとてもキュンとした。2人が同じ場面について交互に語られていくので答え合わせのようでスッキリな手法。同じように思ってる時もあれば違うように思ってる時もある。でもお互いが想っていてその想いは同じだと壱春は確信してる。桜子は卑屈だからもうダメかなと思ってる。私はこの人の考えに共感だらけ笑。「うわっ。軽っ。それが第一印象だった。だけどうれしかったのだ。一人ぼっちでこのパーティーにいた私を、その人が誘ってくれたことが。私を選んでくれたことが。」

2023/03/19

過去に悲しい経験をして、12月になると一時的に声が出なくなる壱晴と、恋愛経験の少ない桜子の恋愛小説。確かにピュアなお話なのですが私がもう少し若ければのめり込んでいたかもしれませんがいまいち響かず。。。ドラマ化したとのことで桜子を演じるのが奈緒さんというのはぴったりだなと思いました。職人が作る椅子に魅力を感じました。

2020/03/01

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