ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX (集英社文庫)
「ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX (集英社文庫)」のおすすめレビュー
完結まで26年! 年上従姉とのじれったい恋は、苦難と試練の果てにどこに着地するのか
『ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX』(村山由佳/集英社)
26年に及ぶ長い旅が、ついに終着点にたどりついた。
1994年に第1作が刊行された「おいしいコーヒーのいれ方」は、「First Season」と「Second Season」あわせて19冊にのぼる人気シリーズ。累計発行部数は545万部を突破し、コミカライズされて「少年ジャンプ+」でも連載されている。
すべての始まりは、和泉勝利といとこの花村かれんの同居だった。ひとつ屋根の下で暮らすうち、勝利はいつしか5歳年上のかれんに惹かれていく。「First Season」では、そんな勝利とかれんが心を通わせ、ゆっくりと愛をはぐくむ過程が10巻にわたって描かれた。
そして迎えた「Second Season」、物語は衝撃の展開を迎える。かれんの実兄である喫茶店「風見鶏」のマスターと恋人・由里子が突然の悲劇に見舞われ、この事件を機に、勝利はオーストラリアへ旅立っていく。日本に残してきたかれんに恋焦がれながらも、自分を責め苛み、一切の連絡を絶つ勝利。アボリジニの研究者…
2020/7/8
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ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX (集英社文庫) / 感想・レビュー
ウッディ
このシリーズの第一巻を手に取ったのは何年前だったんだろう。ショーリとかれんのもどかしくも、甘いラブストーリーもこれが最終巻。前作から時間が空きすぎて、内容を忘れていたけれど、年上なのに少し天然で泣き虫なかれんとまっすぐなショーリが変わらない佇まいが思い出されてうれしかった。このシリーズを読み始めて、大切な人のために、おいしいコーヒーを入れることができるのが格好良いと思うようになった。シリーズが終わってしまうのは寂しいけれど、いつかまた、最初からもう一度読み直してみたい、香り高いコーヒーとともに・・・。
2020/10/18
うののささら
ちょっと苦手な村山由佳さん手にとってみた。素晴らしいコーヒー豆のひきたての香りにひきつけられる喫茶店。飲めばカラダの内外から温まり、本を読みながら長居する休日みたいなことを想像してたけど違っていた。大切な人のことを考えるなら自分自身が逃げてないで過去と向き合い責任を負わなければならない。人は誰かに許され過去に折り合いをつけながら生きていかなければならないからな。いい話でした。
2020/09/27
yuyu
ついに、完結…はぁ、終わっちゃったなぁ。おいコーに出会ってから数十年。ショーリとかれんと歩んだ長い年月。私ばかり歳を取っちゃって…でも、おいコーの世界に入り込めば、あの頃に私に戻れる気がする。いつ出るか?もう忘れちゃったの?毎年この季節にヤキモキして、ついに来たちゃった。一字一句噛み締め、一頁一頁丁寧にめくり、最後まで堪能。こんな素敵な作品に出会えたことに感謝しかない。ありがとう、その言葉しか思い浮かばない。本当にありがとう。
2020/07/13
優希
ついに完結です。離れていたショーリとかれんが再会したときは、やはり2人は運命で結ばれているのだと思いました。想い合いながらすれ違うせいか、かれんの言葉が痛いです。どうしたら乗り越え、皆が幸せになれるのか考えずにはいられません。ただ、ショーリとかれんには未来がまだ続いているのです。25年も続いていたシリーズですが、2人の完結はそれぞれの心で思い描けばいいのではないでしょうか。
2020/07/06
りゅう☆
連載開始から25年続いたシリーズ完結編。村山さんがバッドエンドにはしないと公言されてたので安心して読み始めたけど、かれんからの「別れたい?」の言葉にショーリが受けた衝撃が切なすぎて。1人で罪を背負い、結果逃げると思われても仕方ない渡豪。でもショーリだけが傷ついてるわけではない。どうすればこの苦悩とちゃんと向き合い、皆が幸せの道へと辿れるのか?マスター夫婦への謝罪、家族との関係、そしてかれんとの愛を改めて誓い合いウルルの地へ。秀人とダイアンの今後に安心した矢先のショーリに起こった悲劇。村山さーん(涙)。→
2023/03/25
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