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パンドラの匣 (新潮文庫)

パンドラの匣 (新潮文庫)

パンドラの匣 (新潮文庫)

作家
太宰治
出版社
新潮社
発売日
1973-11-01
ISBN
9784101006116
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パンドラの匣 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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優希

青春小説と言うのに相応しい作品でした。『正義と微笑』も『パンドラの匣』も希望や軽やかな眩しさが伺えました。澄み切った純粋さがあると思います。特に『パンドラの匣』は結核療養所という陰湿な場所を舞台にしながらも明るさを感じます。ひばりというあだ名の少年が友人に向けて書いた手紙には竹さんとマア坊の恋愛や個人的な人物についてつづられていますが、此方に向けて書かれているような気分になりました。劇的なことはないけれど、どちらの作品も青春にあふれていて面白かったです。

2016/01/07

ゴンゾウ

太宰治中期の青春小説。幼少期から多くの挫折に打ちのめされて心中未遂を引き起こすなど破滅的な青春を過ごした太宰が、恋や将来に悩むふたりの青年の姿をユーモラスに時にはシニカルにとても前向きに生々と描いている。人間失格がどうしようもない分この2作品が際立って明るく思えてしまう。 本当の太宰治はどっちなのか。

2015/02/28

タカユキ

明るい太宰治!とても元気になる読後感。熱く疾走感のある誰でも通過した青春。「正義と微笑」は10代の特徴的な根拠のない自信や何をも圧倒し凌駕する行動力が描かれている。そしてもう一つの物語である「パンドラの匣」こちらは「死」に対して、ゆっくりと時間が流れていく物語。そして甘酸っぱい。「正義と微笑」ではあがき続ける主人公であった。だがこちらでは死を、病を受け入れ、穏やかにそして少しずつ変わってゆく暮らしや連なって進む恋が描かれている。太宰の真骨頂とは、こうした情熱や終わることのない日々への抵抗ではないかと感じた

2020/03/29

nakanaka

「正義と微笑」と「パンドラの匣」から成る作品。二つとも今まで読んできた太宰作品とは異なり爽やかな小説でした。私が好きな青春小説だったのでとても面白かったです。特に「パンドラの匣」は結核患者の主人公・ひばりと看護師・竹さん、マア坊の三角関係が爽やかで清々しさすら感じました。主人公の内面の描写や出来事が友人への告白のような形で綴られていく内容で共感する場面が多かったです。コメディ色が強く、病室で隣人の越後獅子が実は著名な詩人であったあたりも面白かったですね。数ある太宰作品の中でも一番好きな作品になりました。

2018/05/14

Hideto-S@仮想書店 おとなの絵本 月舟書房

ギリシャ神話に登場するパンドラの匣……災厄を撒き散らす元凶とみるか、最後に残る〈希望〉を救い上げることに意義を見いだすか。〈太宰治のユーモア小説〉という惹句には共感できなかったけれど、ポジティブな物語です。結核を患い、死ぬことばかり考えていた主人公が、〈道場〉と呼ばれる療養所で生きる勇気を取り戻していきます。友人宛の手紙でストーリーが展開し、患者仲間や世話係を務める二人の女性との交流が描かれます。姉さん肌の〈竹さん〉と若い〈マア坊〉の間を揺れ動く主人公。「伸びていく方に陽は当たる」。爽やかなエンディング。

2014/12/08

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