梶井基次郎『檸檬』あらすじ紹介。レモンを爆弾に見立て、書店を木っ端微塵!? 男の憂鬱を晴らしたユニークな空想
昭和期の小説家・梶井基次郎は、感覚的なものと知的なものを融合させ、色彩豊かに、かつ詩的に書き上げる文体が高く評価されています。これから初めて梶井基次郎の作品を読んでみたいと考えている人におすすめなのが、彼の代表作として名高い『檸檬』(レモン)です。今回は『檸檬』について作品を解説し、登場人物とあらすじをご紹介します。
『檸檬』の作品解説 梶井基次郎が中谷孝雄、外村繁らとともに創刊した雑誌『青空』の1925年創刊号に発表された作品です。1931年には武蔵野書院から創作集『檸檬』が刊行されました。
得体の知れない憂鬱な心情や、ふと心に抱いたいたずらな感情を、梶井基次郎の得意とする色彩豊かな感覚で詩的に描いた作品として知られており、梶井基次郎の代表作の1つに挙げられる作品です。
研ぎ澄まされた感覚を詩的に表現する文体は、梶井基次郎の文学作品の真骨頂といえ、『檸檬』はもちろん、後に書いた作品の多くにも認められるものです。 『檸檬』の主な登場人物 「私」:本作の主人公。京都に下宿していた時の作者がモデル。 『檸檬』のあらすじ 「えたいの知れない不吉な魂」に始…